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ご支援したあるお客様のお話

昨年夏、そして今年の春、2度に渡り、ある企業様の戦略/アクションロードマップの策定をご支援しました。

詳細は書けませんが、ある大企業グループが買収した特定ニッチ領域の10位以内プレイヤーで、市場規模や其々のプレイヤー自体は大きなものではないものの、その中で業界再編やデジタル活用の進む、かつ我々の生活にも身近なお話でもあり、非常に面白い案件でした。

本案件に触れるのは、私自身がコンサルタントとして案件に少し関わっていたというのもありますが、そのプロジェクト後のクライアント様側での動きが素晴らしく。

まず、昨年夏~今年の春の2度目のプロジェクトの間の約半年、初回プロジェクト後に細かいフォローは出来ていなかったのですが、戦略で定めたことが着実に進んでおり、2度目のプロジェクトの際には非常に感動しました。当時の社長(グループ事情で別事業に当時異動予定/現時点では異動済)、コーポ所掌役員、新たに親会社から加わった次期副社長、の3名がスクラムで各種経営課題を進めており、当時の社長のリーダーシップやアクション実行力はさすがだなと。

そして、その今年春のご依頼は、一度半年前に戦略やアクションは定めたものの、社長変更含む体制も変わる中で改めて注力領域やそのための仕組みづくりを、短期で纏めて欲しいとのお話でした。前回同様に調査/ヒアリング/議論しながらアウトプットを作っていきましたが、プロジェクトが進む中で当時の社長の新たな構想がバンバンと出てきて、それを方向性や施策に落とし、短期ながらも非常に良いプロジェクトになったと思います。一方、その実現のための懸念事項としてのリソース不足等にも触れさせて頂き、すぐに解決できる話でもないため、継続して親会社と議論されていくものだと認識しておりました。(要は親会社からうまく追加リソースを引き出し、そのうえで実行を加速化させていく)
大変失礼ながら、社長が異動されることへの不安も感じておりました。

その後、またしばらくお話し出来ておらず、申し訳なかったのですが、つい先日、プロジェクトでご一緒し、その後新副社長に就任された方が弊社オフィスに訪問され、その後の進捗について伺いました。
すると、当時実行すべきとしたテーマが着実に進捗かつ成果も出ており、当時はまだ時間が必要と考えていたM&Aの話や親会社との連携についても進まれておりました。
リソースについては親会社の一部支援もありつつ、副社長もゴリゴリ以前以上に働かれているようで、数ヶ月前と比較して痩せられているのは気になりましたが、気持ちは非常に前向きで、楽しそうにアクションを進められているのを感じました。
また、コーポ所掌役員の方も、旧社長の異動後にオーナーシップが強まり、大きく成長され、責任感を持って実行にあたっているお話も伺いました。

我々、コンサルティングではありながら、伴走型を取ることも多いので、現場ドリブンや、実行というところは非常に重要だと思っております。
とはいえ、クライアント様の事情や、クライアント様自身の思いや実行力に、最終的に成否は左右されるものだと考えます。(勿論、その気持ちを動かすことや障害を排除することのも我々の役割ですが)

このお客様に関しては、

①旧社長のビジョナリーな思考、ぶち上げ力

②新副社長の着実な推進力、ビジョナリーで現場を掴んでいた旧社長異動に
 伴う不退転の決意→だからこそ難しい/進めにくい話にも立ち向かえる

③新副社長を支えながら、自らも負けられないと同様に難しい課題に取り組
 むコーポ所掌役員の方の成長

がうまく噛み合ったものと考えます。大企業グループとはいえ、その中で新副社長が裁量持って経営にあたられていること(≒それを許すそのグループのカルチャー)も非常に良いなと。

言葉でうまく伝えられず稚拙な表現で恐縮ですが、直接お会いした新副社長の目が変わっており、(私の立場で大変烏滸がましいながら)色々と乗り越えて経営者として成長されている姿を見せつけられ、私も奮い立たされました。

何度も、「LASINVAさんが纏めて下さったおかげで…」や、「LASINVAさんが作ってくださったXXが…」と、大変嬉しいお言葉も頂きましたが、着実にそれを実行して、成果に繋げることの方がはるかに難しい。
クライアント様から勉強させてもらいましたし、日々色々な話で時間が経っていきますが、私自身がもう少し経営と正面から向き合うことや、その実行のために考える、困難を乗り越えて実行せねば…と感じた次第です。

自身の備忘のためのエントリーでもあるのですが、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。