三橋鷹女の句からその1

心中に火の玉を抱き悴めり

「火の玉」は、おそらく鷹女の心中にある何らかの情熱なのだろう。しかし、その情熱を抱いているが故に、「悴」んでいるのだ。情熱があるが故の自身への束縛とは一体何だろうか。鷹女は具体的に何か言っている訳ではないが、そのもどかしさがよく伝わる。


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