タイトルに惹かれて
はじめに
著書:出版禁止
著書:長江俊和
出版:新潮文庫
出版禁止というミステリ小説を読んだ感想を投稿したいと思います。
もちろんネタバレは無しです。
タイトルに惹かれ、どのような内容が書かれているのかわくわくしながら読み始めました。
以下あらすじ、感想となります。
あらすじ
あるルポタージュを読み進めていく形で進行していく本書。
そこには表題通り「出版禁止」となった内容が綴られている…
ジャーナリストの主人公は、ある心中事件を追っていた。
それは、7年前に映像作家が愛人と心中しようとして、愛人の女性のみが生き残った事件である。
遺書や心中の最中が映像として残っていた為、事件性はない心中事件として扱われた。
しかし、主人公はその心中に疑問をもっており、真相を追い求める為、生き残った愛人の女性と連絡をとることに成功する。
事件の真相を解明する為のインタビューが始まった。
感想
結末は予想だにしない内容です。
読んでいても何が真実で、何が嘘なのか考えが二転三転しながら読み進めていました。
どの人物も嘘を言っている様にはみえず、作者の手のひらで踊らされてる感覚を味わいました。
主人公は様々な角度から本件を追っており、自分の身を危険に晒してまで真相を追い求めるバイタリティは執念のようなものを感じました。
その執念の甲斐があり真相に近づいていくのですが、結末は確かに「出版禁止」と言わざるを得ない内容です。
ミステリ系を読む時に毎回思っていますが、もっと違和感に敏感になりたいと思っております。
本書でもいくつか違和感を感じる文章に出会っていますが「ん?」と思うだけで読み進めてしまいました。
でも、先が気になって読み進めてしまうんですよね。
解決編で明らかになっていく本件ですが、明確にされない部分もあり、読了後も想像力を掻き立てられる内容となっています。
シリーズ化されているようなので、他の作品も読んでみたいと感じました。
読了日現在(2022/08/20)
KindleUnlimitedにて読むことができるため、気になった方は是非とも手に取ってみて下さい。
おわりに
お付き合い頂き、ありがとうございました。
やっぱりミステリはいいですねー。
伏線が回収されていく様は読む手が止まらなくなります。
今後もこの様に読書感想を投稿していきたいと思っておりますので、見かけた際に一読して頂けると幸いです。