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すべてはうまくいく

2024/11/18(月)

私は、「赤塚」駅を間違えた。

たった2文字の間違いだった。

〜 ここからは、あまりにもぶっ飛びすぎてる女の物語が始まる 〜

なんと、練馬区に住んでるはずの友達の家が、茨城県にあったのだ。不思議な話である。

それは、12月も近づく真冬の夜だった。

往復で4時間も費やし、4000円を費やした。

賞味期限は、一日しか持たないプリン🍮2つ抱えて、友達が好きな画家のシールもつけて、
着いたら、夕飯後に一緒に食べよう🎶なんて、気分ルンルンだったのだ。

数分前までの私は…

そして、その数分後に悲劇は起こった。

何かがおかしいとは思っていた。

何かが違うという違和感は感じていた。

Googleマップを見ると、徒歩で1日の距離

車の距離を見ても、電車の距離を見ても、

その線は、数時間という単位を見せてくる。

あきらかに何かがおかしい。

急いで友達に電話をした。

「赤塚駅で合ってるよね?」

「うん、合ってるよ。」

しかし、Googleマップは茨城県を指していた。

なぜもっと早くに気づかなかったのだろうか。

突然の苛立ちと後悔の波が押し寄せた。

駅員さんにも聞いた。

「赤塚駅って、2つあるんですか?」

空腹で飢餓状態にあった私の脳みそは冷静ではいられなかった。

駅員さんは困惑した顔をしながら、

「赤塚駅は、一つしかありませんけど。」

と、ぶっきらぼうに言う。

「ここは東京都ですか?」

「ここは茨城県ですよ」

間違いに気づいた私の顔は青ざめていた。

駅員さんは呆れた顔とともに可哀想な人だなという同情の目をしていた。

そうこうしてる間に、到着時間は終電ギリギリに向かい、刻一刻と、時が迫っている。

イライラしてる暇すらもなかった。

私は駅員さんの話を最後まで聞かずに、全力で改札に向かった。

賞味期限が一日のプリンなんてドロドロになってることだろう。でももうそんなことには構ってられない!

そうして悲嘆にくれる暇もなく、私は真っ先に友達の家に向かった。

思い返せば、私は、しょっちゅう駅を間違えたり、電車を間違えたり、道を間違えたり、とにかく地図が読めないのだ。

似たような駅名、同じ名前の駅名なんて正しく、死活問題だ。

電車に乗ると、おばさんが袋をガサガサといじる音が聞こえて耳障りだった。

いつもなら気にならないような雑音ですらも、今の私にはストレスに感じる。

そう思った私は、すぐにAirPodsを耳に装着した。

こうなったら、拘束されたこの2時間30分を有効活用してやる!!!

そんなときにこそ、プラス思考に転換する。

そこからは、脳トレが始まった。

長い長い2時間30分を、私はタロットカードを引いたり、ぼーっとしたり、寝たりと、なんだかんだで、充実した時間を過ごしたのだ。

おかげさまで、電車オンリーの小旅行を楽しむことができた。脳内には皮肉も込めた祝福の声が響き渡る。

途中の駅で乗り換えた山手線は、満員電車まではいかなかったが、まあまあ混んでいた。

そして、池袋駅で、2回目の乗り換え。

そんな急いでる矢先に、階段にあった吐瀉物、
そして通勤定期まであったSuicaを落として、途中ですぐに気づき(神様ありがとう)、Suicaを拾って、大事に握り締めながら、次のホームへ向かう。

もう頭の中は疲れ切っていた。

使った交通費のことなんて忘れよう。

すでに起こった出来事は変えられない。

意識は、【今】に集中する。

「ある」こと、感謝できることに意識を向ける。

名付けて、脳内ポジティブ変換ゲームだ。

AirPodsのバッテリーフル充電しといて良かった。スマホフル充電しといて良かった。お蔭様で、快適な状態のままで電車内を過ごすことができた。迷惑で変な乗客が周りにいなくて良かった。月曜の深夜の電車で席が空いててよかった。長旅の電車でも座ることが出来てよかった。タロットカードを引いて占いを楽しむ余裕が持ててよかった。何も考えずに、ぼーっとする時間が持ててよかった。

この世界にたったひとつのブログ記事を執筆することができてよかった。

〜できて良かった祭りで脳内を埋め尽くした。

そして、無事に友達の家に辿り着いた。

次の日の早朝6:00に家を出る予定があるにも関わらず、終電まで待ってくれた友達に感謝

心の器の広い友達を持てたことに心から感謝。

遅れることもなく無事に到着できたことに感謝

もう次からは駅名や地図を何度も確認することが何よりも大切だということを学べて感謝。

はじめてのおつかい並みに地図が読めないということが分かって感謝。

もうすべて感謝で終わります。

きっと神様は私を見ていることでしょう。

なにがあっても全ては感謝で終わる女だった。

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