#23ただの凡人の世界一周記🇰🇭6日目
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〜政治、平和、命〜
9/1(日) 晴れのち雨 31℃/25℃ 😄10点
今日の予定は、トゥールスレン虐殺博物館とキリングフィールドの訪問。
この2つを訪れたくて、わざわざプノンペンに来た。
宿からトゥールスレン虐殺博物館までトゥクトゥクで約13分かかる。
ここはユネスコの世界記憶遺産にも登録されている場所で、私が生まれるわずか20年前の1979年まで虐殺が行われていた。
博物館を訪問した感想として、犠牲者一人一人がこちらを見つめるように撮られた写真や、発見時のまま残された拷問室、実際に虐殺に使われた道具の数々を目の当たりにし、その場に身を置くととても苦しく、重々しい気持ちになった。
特に印象的だったのは、部屋の床に残る血のシミと、世界一周中のニュージーランド人が受刑者の一人として犠牲になったこと。
後者については、今の自分の状況と重ね合わせ、ただでさえ不安だった帰路がさらに不安になった。
トゥールスレンの犠牲者は約2万人と言われており、そのうち生存者はわずか12名。
現在も4名が存命で、現地で資料を販売していた。
この場所では幽霊が出るとも言われているが、出てもおかしくない雰囲気な事は間違いない。
最後にお経を聞き、博物館を後にした。
かなり精神的に疲れたので、昨日調べて気になっていたおにぎり屋さんに歩いて向かう。
久しぶりに飲んだ日本の緑茶はとても美味しかった。
その後、トゥクトゥクに乗って30分ほど走り、目的地であるチュンエクのキリングフィールドへ。
ここはプノンペン市内から少し離れており、トゥールスレンや他の地域から連れてこられた人々を処刑する場所だった。
1日に300人以上を銃以外の音の出ない方法で虐殺していたらしい。
特に印象に残ったのは、キリングツリーとDDT。キリングツリーは赤ちゃんを殺すためにこの大木に向かって頭を打ちつけた場所で、母親の目の前で行われた。
現在は数珠や花で覆われているが、発見時には脳や骨が付着していたそうだ。
DDTは有機塩素系殺虫剤で、当初は死体の腐臭を防ぐために使用されていたが、後には収容者の食事に混ぜるなどの用途でも使われた。
今も匂いが残っていたり、雨が降ると土の中の遺骨が表面に現れる場所で、職員による遺骨収集が行われている。
骨を見つけた場合は踏まずに職員に知らせるように言われている。
これらの悲劇はポル・ポト政権下で行われたものである。
ポル・ポトの思想を簡単に言うと、「農民こそが真の国民であり、経済は不要。
利益は国家のものであり、全ての階級を廃止する」というもの。
それに伴い、学校や病院の閉鎖、貨幣・戸籍の廃止、書籍の処分、宗教・音楽・映画・恋愛の禁止が行われた。知識を持つ人々は危険人物とされ、メガネをかけている人、外国語を話せる人、本を読んでいる人、過去に海外に行ったことのある人などが知識階級とみなされ、虐殺された。
ポル・ポト政権による強制労働、飢餓、大虐殺による死者数は当時の総人口の約3割にあたる700万人と言われている。
これまで私は日本の政治に対して何も期待せずに生きてきた。
政治家が現状を変えるとは思えず、自分に利益を感じたことがなかったからだ。
しかし、文句を言う一方で日本の政治について深く調べたり、ニュースを真剣に見てきただろうか。
ワイドショーに流れる一部の切り取り映像だけを見て全体を判断していたのではないかと感じる。現在の日本では若者の政治離れが問題視されている。
最近の選挙活動では売名行為のようなふざけた候補者も目にする。
全国民がもっと真剣に政治について考えなければ、こうした現実が日本でも起こり得ると感じた。
非常に気疲れした1日。
支出
・トゥクトゥク1…208円/1.42ドル
・トゥクトゥク2…640円/4.38ドル
・トゥクトゥク3…755円/5.16ドル
・トゥールスレン入場料…1,461円/10ドル
・昼飯…687円/4.7ドル
・キリングフィールド…899円/6.15ドル
・スーパー403円…403円/2.76ドル