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期待が裏切られた時どう自分を保つか

人間誰しも生きていると期待を抱くことがあります。

ああしてほしい、こうなってほしい。
自分が良くなるために思い通りにしてほしい。

期待は多くの方にとって日常的なものです
•パートナーに自分の願いを叶えてもらうように期待
•上司の熱い想い…君に期待しているよ!
•同僚は、自分の思う方向に仕事を進めておいてくれないかな…
•私の気持ちを察してほしいよ
•空気読めないのかな、お互いのためなのに

このように期待は一般的にした方が良いことに捉えらることが多いように感じます。

何かを達成するモチベーションに大きく貢献する考え方ですし、実際そのような側面を採用し期待する方も多いです。

逆に期待の負の側面としては、期待が他者のリソースを奪う可能性がある点と、期待が叶わなかった時に自分が失望する点です。

期待というものは取り扱いに注意が必要なもので、上手く使えば非常に有用でありながら、使い方を間違えるとある意味怪我をするものとも言えるかもしれません。

期待が他者のリソースを奪う面があることはあまり強調されない事実ですが、
実際、自分のために行動を提案することは他者の時間や労力を奪ってしまうことに繋がることがあります。

例えば、職場の上司が部下に対して過度に期待を強調する場合

上司は部下の成長と成果に強く期待していることがありますが、あまりにも期待が強すぎると部下は必要以上に多くの時間や労力を仕事に割くことになり、負担や圧力を感じたり、疲弊してしまうことにつながるかもしれません。

強い期待といえば私自身も、以前の会社に強く依存して期待していた時期がありました。
雇われの身でリソース提供すべき立場だったにも関わらず、会社側に自分の思い通りにしてほしいと強く期待していたのです。

会社は利益を追求するところですから、当然そのような姿勢は受け入れられるはずがありません。

そんなこともあって、自分の中で期待について深く考えるきっかけとなりました。

期待が絶対に悪いわけではありませんが、何か自分のために提案する際は

自分はこの部分では貢献できると思いますので、ここをご協力いただけないでしょうか。

というように、価値交換の概念を持って提案するのが良いと思います。

また、期待が裏切られた際の反応は人によって分かれます。

①裏切った相手が悪いと、他者に責任を追求する方

②自分の期待が大きかったと反省し、期待値を現実的なところまで下げて修正する方


①の対応をとることの問題点は他責の姿勢になってしまうことです。

これは相手が期待に応えるべきという他力本願と他責の姿勢であり、
問題点を自分の中に見出すことができません。
問題点がわからないと、対策が講じられていないため、同じことを繰り返すことに繋がります。


②の姿勢は問題点を自分の中に見出し、現実的な対策を講じる自責の姿勢です。

こちらの対応を選択することで、同じような場面でも適切に対策することができ、自分のメンタルの状態も維持できるようになります。

期待が強すぎると、
相手のリソース(時間や労力などのエネルギー)を奪うことにつながってしまい、現実的に自分を応援してもらえなくなることに繋がる場合があります。

もし自分は相手を信頼していたのに裏切られたと感じる場合は、実際は信頼していたのではなく単に期待していただけかもしれません。

期待は自分の都合の良い方向に合わせさせようとする姿勢であるのに対し、信頼は相手の成長を願うことです。

両者は全く異なる姿勢であることがお分かりいただけると思います。

自身のメンタルの状態の維持管理のためにも、期待の度合いを少し調整し相手を信頼することで、心の負担を軽くすることができるかもしれません。

具体的な実践例として、
自分の中に怒りやネガティブな感情を感じた時は、自分の期待が大きくなかったかを改めて自分で考え直してみると、過度な期待の部分に気づけるかもしれません。

また日常的にも自己の思考を観察してみて、期待に気付いた際は
『これは自分よがりの期待だな』
と客観的に自覚することも感情をコントロールする上で有益だと感じます。

信頼するとは難しいようですが、
目の前の相手が良くなる未来を純粋に願い、信じるという感覚になるでしょうか。
今は色々できないこともあるけど、目の前の相手の未来は必ず良くなっていくのだろう!とナチュラルに応援する気持ちです。

応援する際、相手がどのような価値観を持っているのかを知ることも大切です。

相手が何が好きで、物事をどう感じるかなど、相手が話す情報や視点に基づいて掘り下げておくと、応援や信頼の気持ちも強まっていくことでしょう。


期待と信頼は異なることを理解し、
相手の成長を願う視点に切り替えることで、双方の精神的負担を減らすことにつながる場合があります。


私自身、過度に期待していることも多く、かつて期待に自覚が伴わなかった時期は他者に怒りを感じたり、期待が裏切られて落ち込んたりしてメンタルの波も大きかったです。

現在でも完璧に感情をコントロールできるわけではありませんが、
期待を自覚できるだけで、随分と自分自身が楽に生きやすくなったと感じています。

怒りやネガティブな感情を感じてからコントロールするのは難しいことですが、
それらが発生しないように、先行して発生している期待の方をコントロールする方が楽ですし現実的かもしれません。

かの有名なシェイクスピアも
『期待はあらゆる苦悩のもと』
と話しています。

期待の度合いを調整することができれば、心の平安を保ちやすくなりますが、最終的にはご自身に合った方法を見つけることも大切だと感じます。

小さな期待の調整が、大きな心の平和につながる一歩だと信じています。

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