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重度知的障害/ 自閉症/ 保護者と先生 神編

支援学校入学式の当日
学校の体育館で式が行われました。

子供達は初めての場所ということもあり、
わーわーギャーギャーと式場で叫び声が響いていました。

親御さん達も、私を含め
「どうにか早く無事に終わってくれ!」
そんな張りつめた緊張感を隠せずにいました。

やっと式が終わったと思ったのに、
次は集合写真…
親も子供達もお疲れMAXです。

そんな中でも終始とびきりの笑顔、
高身長でシャキッとしている、40代位の女性の先生がいました。

学年主任の田中先生でした。
ショートヘアで一般の男性より格好いい。

写真撮影も何枚も取り直しましたが、田中先生の冗談交じりの労いの言葉で、最後は和やかに終了しました。

常に笑顔で、何か余裕すら感じます。

私はこの時点で、田中先生は
「とても良い先生なのかも知れない!」
そう感じていました。

その後学校生活が始まりました。
新入生の子供達は、やはり新生活であちこちで泣いているし、パニックを起こしています。

田中先生は毎朝下駄箱前で、生徒のお出迎えをしていました。

息子やA君も泣きながら登校したことが何度もありました。
特に月曜日は毎週でした。
親も子も涙目で登校です。

ちなみにA君はこの記事のお子さんです。

担任や他の先生方は、まだ慣れない子供達に緊張を隠せない様子でしたが、

田中先生だけは大きな声で

「おはよう!」
「月曜だもんね!大人だって嫌だもんね!」
「お母さん達お預かりしますね!」

そう元気に子供達を引き取ってくれました。

そうすると、なぜか子供達も落ち着き始め
スゴスゴと田中先生と学校に入って行きました。

親の私達も、田中先生の
「お任せください!」
の一言で安心して子供を預けることができていた気がします。

そんなある日
A君のお母さんが街中で、偶然田中先生のご家族と遭遇したそうなんです。

「一緒にいた成人近い息子さん、恐らく知的障害のある自閉症だと思う。」

私は聞いて驚きました。
私達には田中先生に障害のあるお子さんがいることを、一切知らされていませんでした。

A君はその後、支援学校から公立の支援級に転校を進められました。
A君のお母さんは不安で悩んでいました。

「いずれ高校生になって支援学校に戻るとしても、支援級での経験は必ず大きな力になりますよ。」

「もしも支援級が駄目だったら、いつでも支援学校に戻ってきてもいいんですよ。」

子供だけでなく、常に親の気持ちに寄り添ってくれる先生でした。

田中先生がそう言ってくれたことで、A君のお母さんは安心して転校できたそうです。

きっと先生自身も息子さんの子育てで、
悩んだり考えたり泣いたりしたこと
数え切れない程あったと思います。

そんな田中先生自身の経験や想い。
その全てを支援学校教育に反映させてくれていたのだと思います。

田中先生は小1、小2の2年間だけお世話になり、その後異動されてしまいました。

田中先生が学年主任でいたこの2年間は、他の先生方も凄く教育熱心に指導してくれました。

おそらく先生方からの信頼も厚かった、田中先生の統率力だったのだと思います。

今思い返してもこの2年間以上に
「先生方に本当に恵まれた!」
そう思ったことはないですね (^_^;)

最後までお読みいただき、ありがとうございました m(._.)m

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