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入院患者4〜漏れ

今回は同じ病室でベッドが隣だった
あるお爺ちゃんの話です。

この方はキャラが濃くて、
病室を移動した今となっては、
エピソード豊富で懐かしいです。


●心の声
ある朝、同じ病室の方が咳をしていると、
隣のベッドのお爺ちゃんが「うるせえなぁ」
と心の声を漏らしてしまいました…

そんなこと言っちゃ、あかんすよ…
と思っていたら、
オレのことを言ってんのか?
と咳された方が怒って、
朝から病室がピリつきました。

隣のお爺ちゃんは、
そんなこと言ってません、と
必死に弁解してましたけどね。


●音漏れ
先程のお爺ちゃんなんですが、
漏れているのは、心の声だけじゃないんです。
このお爺ちゃんはラジオをよく聴いているのですが、
イヤホンから音がダダ漏れなんですよね…

看護師さんに相談して対応してもらったのですが、
お爺ちゃんは耳が遠いので、
音漏れの自覚がないようです。

心の声もラジオの音もダダ漏れで迷惑な方です。
僕はこの音漏れに悩まされて、
看護師さんに相談の上、
他の空いている病室に引っ越しました。

ちなみに、歳をとって耳が遠くなることを加齢性難聴と呼び、
耳が遠いからと、大きな音で聞いていると、
認知症のリスクを高めるようです。


●朝激弱
あと、このお爺ちゃんは朝が弱くて、
毎朝看護師さんに、もうすぐ朝ごはんですよ、
と起こされている。
自宅でも奥さんに起こしてもらっていたんでしょうね。


●お見舞い
ちなみに、この奥さんがスゴイ!
自宅は県境を越えたところらしく
公共交通機関だと、
何度も乗り換えが発生するため、
このクソ暑い夏に自転車で1時間ほどかけて、
お見舞いに来ているらしい。

それも毎回、ペットボトルのジュースや
飴などのお土産を持って来ているようです。


●透析
でも、このお爺ちゃんは透析を受けているらしく、
ジュースや飴はマズいんですよね。
体重が増えたようで、お土産の存在が看護師さんにバレて、
ジュースや飴が禁止になってしまった。

このまま体重が増えると、
いつもの3時間の透析が4時間になりますよ、
と看護師さんからキツく注意を受けていた。

隣のベッドとはカーテン1枚で仕切られていただけなので、
聞きたくなくても、色々な会話が聞こえてきますね。

特に、この奥さんのような方は
面会時間を過ぎて長居をされることが多かったので、
僕としてはツラかったですね…


●甘え上手!?

このお爺ちゃんは甘え上手なのかもしれません。
奥さんや面倒見のいい看護師さんには甘えた声を出して、
色々と世話を焼いてもらっているようでした。

そうじゃない看護師さんには
バッサリ切られてるみたいでしたけどね。

次回は問題行動の方々をご紹介していきます。

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