ちいさな宝物と過ごす日々
「小さな天使の成長」
ちょうじょちゃんが、2回目のヘアドネーションをした。1回目を4歳の時にしてから3年半伸ばした髪の毛をばっさり切った。
ヘアドネーションに使えるのは32センチ以上の髪の毛なのだけど、自分も経験したからわかるけど32センチ伸ばすのはなかなか大変。まず、重たい。そしてなかなか乾かない。それに前日にしっかり櫛をいれておかないと絡まる。
まだ、ちょうじょちゃんは、自分で髪を結えなかったからある程度の長さになると、三年半前も今回も保育園や学校での生活に支障がでないよう毎朝三つ編みをした。
大変だったが今となってはちょうじょちゃんの髪をお世話する時間は貴重な時間だったと思う。子供の成長は早い。どんどん手が離れていく。私が必要な時間はどんどん短くなっていくのだろう。
彼女がヘアドネーションに興味を持ったのは私が友人の影響でヘアドネーションをしたからだ。当時、じじょちゃんがお腹にいたので無事に生まれてきてほしいという願掛けの気持ちもあった。
2020年6月19日に私が人生初のヘアドネーションをしたのを見た当時3歳半のちょうじょちゃんが、「なんできっちゃうの?ママのながいかみかわいいのに。ながいのすきなのに。」とかなしそうな顔で訴えたので「病気で髪の毛がなくなっちゃった子供のために代わりの髪の毛を作ってくれるところがあるんだ。そこにおくってママの髪の毛をプレゼントするためだよ」と説明したら、彼女なりに考えることがあったのだろう。「私も病気の子にあげる」といって伸ばし始めた。もともと長かったのもあって約1年後の2021年9月17日に彼女は人生初のヘアドネーションをした。
「病気の子がちょうじょちゃんの髪の毛で元気になるといいなぁ」そんなふうに見ず知らずの病気の子に想いを馳せながらニコニコしているちょうじょちゃんがちいさな天使に見えた。
あれから3年半後、出勤前に三つ編みするのが大変でなんどか「もう、切ったら?」と促しても彼女は意思を貫き通した。そしてバッサリ髪を切った次の日、学校から帰ってくると、クラスメイトに「男みたいって言われた」とぼやいていた。私は「嫌な思いした?大丈夫?」と心配して聞くと、軽く首を振って「こっちのほうがシャンプー楽だし、頭軽くて楽だからいいんだ」と私の心配を吹き飛ばすような笑顔をみせた。
私のちいさな天使は、最高にCOOLなお姉さんに成長していた。
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