いっしょにすごすこと
買い物から帰る途中、手を繋いでいたじじょちゃんがふいに、「ママ、いっしょにすごしてくれてありがとう」と話しかけてきた。「今日はどこにもお出掛けしなかったよ?それでも、楽しかったの?」と聞くとじじょちゃんはうなずき、となりにいたむすめちゃんも「今日はママと、じじょちゃんとずっと一緒で楽しかった💕」と、ニコニコしていた。
天気もあまりよくなくて、1日おうちにいて掃除したり、録画してあったジブリ映画をみたり、おやつを食べたり、特別なことは何もしていない日。夕飯の食材の不足分を買い足しに小雨の中、傘をさしながら歩いていた時だった。
去年まではじじょちゃんと同じ保育園だったけれど、むすめちゃんが小学校に進学してから一緒にいる時間が少なくなって貴重な時間になっていたんだね。
「いっしょにすごすこと」は、大きくなるにつれて、これからどんどん少なくなっていくんだろう。
そして、まだ3歳だけど、どこかでいっしょにすごせることが永遠ではないことに気が付いているのかもしれない。
「いっしょにすごしてくれてありがとう」「いっしょにいて楽しかった」なんでもない日をそんな風に感じて言葉にできる子供たち育ってくれてありがとう。
「いっしょにすごすだけで育まれている良き何かがきっとある」、そんな風に思えたら小雨模様のいつもの街並みが少し優しく見えた。