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ハープで弾きたいアイリッシュチューン「Fanny Power」

私の記事で何度か出てくる「Fanny Power」ですが、今回ちゃんと記事にしてみます。
とはいえ、ちゃんと文献を読んだわけではなく、webの情報を下に記事にする、という「ちょっとエビデンス怪しくない??」という引け目もあるんですが、論文じゃないからいいやと開き直って記事にしてみます。

自分の演奏動画を上げられれば一番いいんですけど、すみませんちょっと無理でした。普通に弾いても間違わずに弾けるのが5回に1回の状態なので、録画なんてしようものなら緊張してしまって無理!
もう少しブラッシュアップしてから演奏動画も載せたいですね。人前で弾くのも目標です。

曲紹介!…の前に

「Fanny Power」の紹介の前にこの曲を作曲者をご紹介。
この曲を作曲したのは「アイルランド最後の吟遊詩人」とされてるターロック・カロラン。「四季」を作曲したヴィヴァルディと同じ時代の人です。
カロランは元々は詩の才能があったそうなんですが、18歳の時に病気で失明してしまいます。病名は「天然痘」。日本でもこの病気で失明した有名人がいます。「伊達政宗」さんです。伊達さんが16世紀から17世紀の人、カロランは17世紀から18世紀の人なので、本当に天然痘って長いこと猛威を振るってたんですね。コロナはこうならないことを祈りますが。
視覚障害者となってしまったカロランですが、「何とか一人で食っていけるように」救いの手を差し伸べたのがマクダモット・ロー夫人。
ハープ奏者の見習いをさせ、3年後「もう大丈夫じゃない??」となったところで馬と介助者をつけて旅に出します。
3年で独り立ちとか無茶な!とか思いますが、はい、無茶でした。
ある土地で雇い主となりそうな貴族の前でハープの演奏を披露したところ「演奏下手だから作曲してみたら?」と言われてしまいます。
(私の吟遊詩人のイメージは90年代のRPGとファンタジー小説よろしく「酒場でリュートやハープを弾いて詩を吟じてチップをもらう職業」と思ってたのですが、カロランは土地土地で雇い主を探して楽曲を提供してお代を頂くというシステムだったようです。)
地元に伝わる妖精の伝説を聞かせてもらい、できたのが「シーベック・シーモア」(小さな妖精の丘、大きな妖精の丘という意味)。多分「Fanny Power」よりこっちの方が有名かも?
この曲を大層気に入った貴族さん。「演奏より作曲の才能を伸ばしたらいいんじゃない??」と勧めたことから生涯曲を作り続けることになります。
「シーベック・シーモア」の下になった伝説がどんなものだったのか気になるところですが、WEB上には情報が落ちてなかったので、文献なんかに載ってたら読んでみたいものです。英語勉強しなきゃダメかしら??(文法で躓いて英語苦手)

ところで「Fanny Power」って人の名前です

しかも女性の。
カロランの曲には「シーベック・シーモア」や「ランブル・トゥー・キャッスル」など曲の素材となったものがタイトルとなるものもありますが、結構雇い主の人名をそのままタイトルになってるものもあります。
「Fanny Power」もその一つ。
この曲はFanny Powerさんの結婚式で披露された曲です。
穏やかな春の風のような、そしてどこか可愛らしい曲。
もしかしらファニーさん自身の雰囲気そのもなのかもしれません。
こんな素敵な曲で表現されるファニーさん、きっと心がきれいな人だったんでしょうね。カロランは目が見えないので。
ただ、この曲、「結婚式に呼ばれてないのに押しかけて弾いた」という話もあるようですが、、、、
でもね、カロランが押しかけちゃうような曲がアイリッシュチューンにあるんです。
その名もズバリ「Haste to the Wedding」!(急いで結婚式に来てください)
カロラン、これが聞こえてきたから行っちゃった??

カロランのことを調べてると「視力を失う」なんて、本当に絶望したくなるような経験があったけど、その後は人との縁が本当に恵まれた人だったんだなーと思います。
「見えてたものが見えなくなる」「できてたことができなくなる」って「元々無い状態」よりも却って辛いと思うので、それをカバーして余りあるギフトが彼にはあったんでしょうね。
「代償」という言い方は気に食わないけど、「失くした分」はちゃんと「足りる」ようになってるんだと思います。
本人の「気持ち」と「行動」次第なんでしょうけど。
私もがんばろう!

実は私の両目は若年性の白内障です。とはいえ右は手術済みですが。
元々目が良いので「老眼が出るまでは」と様子見状態、、、なんですが、そろそろかな?とは言われてしまって。ただ、病名がついて「手術すれば治る」というよくある病気なのでソコは変に安心してます。なんだかよく分からないのが一番怖いので。
視覚が奪われるって本当に心細くなります。以前まで見えていた数メートル先がぼやけて見えないので、視覚から得られる情報って多いんだな、と実感してる今日この頃です。
眼鏡をかけようにも、目の中のレンズがダメなので本当に手術しかないんですよね。ただ、単焦点で中距離に合わせると今の遠視の視力がなくなってしまうので「ムムム」というところで先延ばしにしてます。元々目が良いのも考えものです。(両目1.5~1.8でした。あんだけゲームしてたのに)

そんなこともあって、ホント、カロランすごいなー!あと伊達さんも。


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ゆるり
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