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【開催報告】国家単元
こんにちは。大学生向け次世代リーダー相互学習塾「Liberal Arts Program for Next Leaders~人間を考える学び舎~(通称:ラップ、以下「LAP」と表記)」の運営事務局です。
2/2(日)にLAP9期国家単元をハイブリッドで開催しました。
宗教単元に引き続き、株式会社九州博報堂内の「九州しあわせ共創Hub(通称:QHub)」をお借りしました。
講師として、C1X Inc. 最高執行責任者である長山大介さんにご登壇いただきました。
ライフカレンダー
毎講義で最初に長山さんがお話しされる「ライフカレンダー」。1週間を1マスとして人生を表したカレンダーのことです。毎回「こんなに人生って短いのか・・・」と唖然としてしまいます。このライフカレンダーに則って長山さんの生い立ちをお聞きしました。もともとアメリカで生まれ育った長山さん。「失われた二十年」と言われる日本の相対的衰退を憂い、大学に入学するタイミングで日本に帰国されました。大学時代から政治活動にビジネスとさまざまな活動をされてきた長山さん。「人生は短い。今日は、これからの人生で最も若い日。悔いのないように、全力で突き進もう。」という言葉がとても身にしみました。
「本物の知」とは?「リベラルアーツ」って?「そもそも論」に立ち返る
「ただ論破して説き伏せるのは『本物の知』と言えるのか?」と問われました。
「本物の知」とは、既にある人類の叡智からさらに専門的に学びを続けた結果発見された「誰も知らない事柄」を指す、と仰いました。
LAPでも学んでいる「リベラルアーツ」がいかに重要なのか。
「リベラルアーツ」とは、「自分の頭で考える」「叡智を積み重ねる」ための最も大切な道具であり、人が人である証である、と仰いました。
また、「そもそも論」に立ち返ることが大事ということで、「ヒト」や「宇宙」とはそもそもなんなのか?という話からしていただきました。
事前課題の発表
ここからは各チームの事前課題の発表をしました。
※事前課題はこちら
100人のホモ・サピエンスの村の運営を行うために5つのルールを作るとしたら?という問いについて、
・権力に執着すると良くないので、3ヶ月ごとにリーダーが変わるシステムにしたらよいのではないか。
・税金の使い道をはっきりと示した方がいいのではないか。
・新しいものを取り入れやすい環境づくりが大切なのではないか。
・食料は平等に分担した方がいいのではないか。
など、興味深い意見が多数出ました。
近代国家はホモ・サピエンスにとって好ましいか?
事前課題の発表の後は、長山さんから「近代国家はホモ・サピエンスにとって好ましいか?」という問題提起がされました。この問いに答えるべく、縄文時代から現代に至るまでの世界の歴史を紐解きました。
内容が多岐にわたり、到底記事としてまとめきれないので割愛(惜しみつつも・・・というニュアンスです)させていただきますが、それぞれの時代におけるルールを5つにまとめて見ていったのがわかりやすく、現代との違いを比較することができて大変勉強になりました。
歴史を辿った結果、近代国家はホモ・サピエンスにとって「革命的に」好ましい、という結論に至りました。あえてその理由は明記しませんので、ぜひみなさんもなぜなのか考えてみてください。
今の社会、どう向き合う
近代国家はホモ・サピエンスにとって「革命的に」好ましい、とのことでしたが、もちろん問題は山積しています。最近の世界の動向は今までの先人たちの叡智と逆行していると言っても過言ではありません。
長山さんは最後にこう仰いました。
「デカルト以降、人類は理性と知を広め、多くの『虚構』『規範』を作りながら理想に向かって進んできました。理性、知、真実を軽んじれば、『虚構』も『規範』も脆く崩れます。人類が紡いできた叡智を次の世代にもつないでいくためには学び、行動しなくてはいけません。ともに学び、ともに動き、より良い未来を作っていきましょう。」
何か問題に直面した時に、一歩引いて「そもそも論」に立ち返って哲学的に考えられる若者を増やしたい。そのためにもLAPでの学びは重要で、決してなくしてはいけないものである、と改めて実感しました。LAP事務局として襟を正される思いです。
国家単元をもって、外部から講師をお招きして行うLAP9期の講義は修了いたしました。
3月2日(日)に、これまでのLAPでの学びを振り返って自分自身を見つめ直す「自己単元」を開催します。
自己単元の事前課題の問いを投稿しましたので、ぜひ皆さんも自分自身の見つめ直しをしてみてください。