香る物
ラオス料理書に、頻繁に登場するクアン・ホーム(香る物)という項目があります。
ホムデーン(赤小玉ねぎ)、ガティアム(にんにく)、マクペット(唐辛子)をグリルして乳鉢で叩き潰したものを指し、様々な味のベースとなります。ここに料理に合わせたハーブを加えていきます。
クアン・ホームと一緒に叩き潰すこともあれば、スライスや叩いて繊維を柔らかくしたものを煮込んだり。
玉ねぎは、グリルすることで、独特の臭みが抜け、甘みが増します。にんにくは皮付きでグリルすると中が蒸し焼き状態になり、同じく臭みやクドさが抜けます。唐辛子はテンパリングと言われるように、辛味と風味が増し、スモーキーな香ばしさが加わります。
現地のグリルは、火を起こしている炭に皮付きのまま、放り込むだけ。皮が焦げるぐらいが丁度良く、取り出してから焦げた皮を除きます。
ちなみに、ラオスでは、スパイスが使われることは殆どありません。