麻袋のシルクスクリーン工場を訪ねて
コーヒーの麻袋って、一体どんなふうに作られているの?
麻袋にどうやって絵柄をプリントしているのだろう?
麻袋自体はどこで織っているのだろう?
私もKISSACOを始めたころから気になっておりましたが、6年ほど前に念願かなって、当時連載をしていた雑誌・珈琲時間の取材としてインドネシア・バリ島にあるコーヒー農園とジャワ島にある麻袋のシルクスクリーン工場を訪ねることができました。
ハワイやバリ島など、コーヒー農園は観光スポットにもなっているので、KISSACOのお客様からも農園に行ってきました!というお話はよく伺いますが、麻袋の工場に潜入することはなかなかないですよね。
どうしても麻袋が仕上がっていく様子をこの目で見たくて、商社の方々からのたくさんの協力を得て、シルクスクリーン工場を訪問するためにインドネシア・ジャワ島に降り立ちました。
大きな工場に入ると、入り口付近で何人かの女性が地べたに座り、おしゃべりをすることもなく黙々とハンドピックされていました。
このように女性たちの手作業で丁寧に選別されたコーヒーが日本に届き、それぞれのお店や工場で焙煎され、私たちはその一杯をいただいているのだと思うとさらに味わい深いものとなりますね。
女性達がハンドピックしているスペースの奥を見ると、ブルーシートの上をはだしで歩き回り、麻袋を並べている女性の姿が見えてきました。
その光景に思わず目を丸くしました。
え!!!!!
まさかこんなにもアナログだったとは・・・・!
この光景を見ることができただけで、はるばる日本から飛行機で飛んできた甲斐があったと思いました。
さらに、女性が麻袋を並べている先を見ると、
麻袋に木版をあててゆっくりとスキージをスライドさせている職人さんがいました。
しかも、麻袋が動かないように女性数名で麻袋を押さえているんです。
ちょっとちょっと、贅沢にもほどがあります!!
もう少し小さいサイズの木版にして、麻袋の余白に重しを置いたりなどの効率をつい私は考えてしまいますが、
職人さんが一色づつ静かに刷り、
乾かした麻袋にまた次の一色を刷り、
女性が一枚づつトランプの神経衰弱のようにきれいに並べていく。
という作業を淡々と繰り返しているのを見て、
なんて愛おしい光景なのだろう!!
そう思いました。
麻袋は平和の象徴なのではないか?!と。
一色刷っては、確かめる皆さん。
とってもいい顔されてますよね!
そして作業が一通り終わると、お昼寝タイムです。
無理しすぎないスタイルは日本人も少し学びたいものです。
こんな風に丁寧に刷り上がった麻袋に、女性たちがハンドピックしたコーヒー豆を詰めて日本にやって来るのです。
このアナログな作業工程を見て、
麻袋って本当に素敵な素材だな~
と改めて思いました。
ただのパッケージではなく、この方々の作品なのだと私はつねづね思っています。
まだジャワ島の工場にしか訪れたことはありませんが、アフリカや、中南米など世界中のコーヒー生産国にこういった職人さんがたくさんいて、きっと同じように麻袋を一枚一枚刷っており、それがはるばる旅をして私のアトリエにたどり着いているのだと思うとアートとも呼べるような気がするんです。
ぜひ、お手持ちのKISSACO BAGやコーヒー店で見かける麻袋、本日からはじまる企画展でも、遠い異国の名もなきアーティストたちに思いを馳せながらご覧になってみてくださいね。
「KISSACO 二〇二〇師走展」
12月11日(金)~12月15日(火)
12/12〜12/14は、12:00〜19:00まで
*初日 14:00~ / 最終日 ~17:00
●12/12.13はKISSACO岡本も在廊いたします
🏠暮らしの工房&ぎゃらりー無垢里🏠
〒150-0033
東京都渋谷区猿楽町20-4
TEL:03-5458-6991
FAX:03-5458-8132
e-mail:mukuri_g@yahoo.co.jp
営業時間:12:00〜19:00
定休日:水・木曜日(他夏期、冬期の休み有り)
また、webshopでは、これらの麻袋をWORLD COFFEE MAPとして公開していますので、ぜひお気に入りの麻袋を探してみてください。
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