母戻る
母が、10日間の入院生活を経て、退院日を迎えることができました。
病院へ迎えに行くため、前日に近くのレンタカー店で福祉車両(車いす移動車)について問い合わせてみると、車椅子付きで6時間6,000円程度で借りることができました。
福祉車両を扱うのは初めてでしたが、とても機能的で感心しました。
老人とはいえ車椅子自体の重量もあるので、車内へ引き上げるための力は相当なものになりますが、電動の引き上げ機能がついていて介助者への負担は殆どかかりませんでした。
少し雨が降ったものの、ちょうど桜満開の時期と重なり、「花見ができた」と、母は上機嫌で、おしゃべりが止まらない様子でした。
救急搬送される直前、電話で話した時の、力の無い声にならない話し方とはまるで別人のように回復していました。
病院生活では、始終ベッドに寝たきりで多少不便な思いもしたようですが、的確な治療と丁寧な介護をして頂いたようです。
「遠くから、大変なのに、来なくて良かったのに。」
母のその言葉には、いろいろな深い深い意味がある事を受け止めつつ、3年振りに会ったその姿は、少し痩せてはいたが、とても元気そうで安心しました。
親の介護の必要性はずっと以前からわかっていたのですが、仕事や家族、日々の生活に明け暮れ、結局、目先に迫るまで具体的には準備できていませんでした。なかなか難しいものです。
これから将来に向けて、どのようにやっていくか、両親や弟とも改まって話ができたことは良かったと思います。
とりいそぎ、一週間に一度程度だった電話やメールを毎日行うこととしました。日々、大なり小なり問題が発生しているので、困ったことがあったらどんどん言ってもらい、まずはこちらから電話にて関係者へ「露払い」的に連絡し、そのあと、当事者である父が出向くという形を取ることとしました。金融関係などは個人情報保護の観点から、いくら実子であっても代理手続きできないことが多いこともわかってきました。
ささやかながら、親孝行ができることに喜びを感じながら、皆で力を合わせて進んでいきたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。