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好きな色が分からない。

自問自答ムンプラの2回目の講演後、Twitterのタイムラインが「手元を飾るワーク」の画像で賑わった。アーカイブ待ちで未視聴なため画像から想像したのだが、「好きな色のネイルを塗り、手帳や指輪、お気に入りの小物などと一緒に撮影して、世界観を表す」ワークらしい。
何だか楽しそう…!と思い、自分なら何を塗るか考えてみた。

最初に思いついたのは、だいぶ前に買ったもののまだ開封していない、某名探偵が住んでいた通りが名前になっているネイルだった。その探偵がモチーフになった映画を見に行く時に最初に塗ろうと思っていたのに、上映終了に気付かず行けなくなって、塗るタイミングを逸していた。
いい機会だからこの際開けようかなと思ったが、一緒に写すものが全くない。手帳も三年日記も色が合わないし、ペンなどの小物類も合わせられそうなものが思いつかない。スマホケースだけは色が合うけど、身バレしそうなアイテムだしな…と悩みつつ、何とはなしに「まだ見ていないけど、やってみようかな」とツイートした。すると、注意事項があるよということを教えていただけた。

じゃあ、本番はやっぱりアーカイブ見てからだな、でもせっかくだし手持ちの他のネイルを塗ってみてもいいかもと思い、手帳とほぼ同じ色のネイルを持っていることを思い出した。
夏のペディキュア用に可愛いと一目惚れして買った、ターコイズブルー。手の爪に塗ったことはないけど、手帳と同じ色だし同じような色のペンも持っているし写真が撮れそうだと思い、いそいそと塗ってみた。

乾いてすぐ、手帳とペンを用意し写真を撮った。
何だか微妙だなと思った。
手の爪に塗るつもりで買ってないし、手の爪を塗ること自体も何十年ぶり?っていう感じだし、寒色系の色を手の爪に塗るのも初めてだし、見慣れないがゆえの違和感かなと思った。
でも、一日経っても違和感が消えない。テンションも特に上がらない。

本当に好きな色じゃなかったのかもしれない。
なぜ、ターコイズブルーの手帳を選んだんだろう?手帳を予約したのは去年の9月ごろでその時はターコイズがいいと思っていた。ターコイズブルーがいいなと特に思うようになったのはこのツイートをした頃↓

明るく、くすみの少ない色は、”陽キャの色”という気がする。私の学生時代にはこれらの言葉はなかったけれど、もしあったとしたら間違いなく私は”陰キャ”で、自分が好きだと言ってはいけない色という感じがしていた。でも、自問自答ファッションを知って自問自答を重ねて、好きなものは好きと言っていい、そうしないと自分の内面に合うファッションにはたどり着けないと思うようになり、自分の「好き」を探そうと必死になっていた。その中でこの色好きかもと思ったのが、ターコイズブルーだった。
自分に似合わないとか思っちゃいけない、好きな物を素直に好きと言えるようになりたい、その一心でターコイズブルーの小物を買ってみたりした。

そうこうしているうちに、あきやさんの著書が発売になり、ちょうど講座を受けてから2年になるタイミングだったこともあって、コンセプトをアップデートすべく、本に沿ってキーワードを新たに出し直したり、憧れの人について考えたりした。コンセプトのアップデートは順調にはいかず、答えが出ないまま自問自答ガールズに泣きついてみたり、noteに書き出してみたり…袋小路に入ってしまった私を救い出してくれたのは、憧れの人だった。とあるドラマ化作品を今まで見ていなかったのだけど、去年の秋ごろに初めて見ていて、あるシーンで「かっこいい!なれないことはよーく分かっているけどやっぱりなりたい…!」と痛感したのだ。そうなると、そのドラマに出てくるような感じの服装がしたくなってきた。黒が多くて、シャツが白や紫、マフラーがロイヤルブルー、基本ダークな色使いだ。

もう、ターコイズブルーとか、オーキッドとかの明るい色の気分ではなくなってきた。そのことを強く感じたのが、9月に予約していたターコイズ色の手帳を12月になって取り出した時だった。
気分は変わる。そのこと自体は別に悪いことでもなんでもないはずだ。
でも、私はなんだか暗い気持ちになった。
好きだと思っていた色も単に外からの影響でそんな気になっただけだとしたら、本当の自分の「好き」は一体全体どこにあるんだろう?

あきやさんのファッション講座を受けた時、「好きな色は?」と聞かれて困った覚えがある。その時その時でマイブームの色はあるのだけど、一貫して好きな色がない。「青」とか「白」とか確信を持って言っていた時もあるのだが、今はそこまで好きな色がないと感じる。

特に好きな色がなければ、似合う色を着ればよさそうなものなのに、それもほとんどしていない。パーソナルカラーはウィンターと診断を受けたことがあって、自分の素人目でも鮮やかな色が似合うのが明らかなのに、私のワードローブは、グレーと紺と白と青(デニムの青も含む)がほとんどだった(自問自答講座を受けた後、グレーの代わりに黒を着るようになったが…)。鮮やかな色は何となく自分らしくないような、内面と合っていないような気がする。

でも本当は、シックな色使いが好きな母に趣味が悪いと思われるんじゃないか、派手な色を毛嫌いする父が見たら顔をしかめるんじゃないかとか、そんな理由で敬遠しているのだ。黒をほとんど着ていなかったのも、最初にカラー診断を受けた時に「小柄なので黒よりチャコールグレーの方がいいと思います」と言われたことを忠実に守っていた。

私のワードローブの色は、ある程度私に似合う色で、かつ、「誰からも文句を言われなさそうな」色だった。自分が好きで選んだ色ではなかった。

周りの人は私が何の色を着ようが気にも留めないし、親だって一緒に住まなくなってもう20年ぐらいたつ。そんなことを気にする必要はもうない。それが分かってきたので、自分が本当に好きな色は何か考えていたのだが、好きかなと思ったターコイズ色もあっさり、気分じゃなくなった。

自分の「好き」が分からない。
私は、周りに自分をちゃんと見せようとすることばかりしていて、「自分」がない。
それが一番のコンプレックスだと気付いた。
講座で、「コンプレックス…?すらっとスタイルが良ければなとは思いますけど、そこまでではないですね」と嘯いていた自分を殴りたい。

このnoteを書き始めてから終わる前に、2回目の講演会のアーカイブが配信された。
気付いたコンプレックスを胸にアーカイブを視聴してみようと思う。





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