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「そんな単語使わないよ」は、信じてはいけない!英語学習を妨げるネイティブの善意の一言にご用心。

こんにちは、語学の裏設定のゆうです。今日はネイティブが言う「そんな言葉使わないから覚えなくていいよ」は学習を妨げるから信じてはいけない、という内容のついてです。

英語を学んでいると、ネイティブは神のような絶対的な存在に見えてしまいますから、彼らの言うことはついつい信じてしまいたくなりますよね。

忘れもしない、初渡豪した時のホームステイ初日。ホストブラザーと初めて会話した時のことでした。


当時わたしは大学3年生で、英会話の場に単語帳を標準装備として持っていくくらい英語の学習に真剣で、会話の中で「anticipate(予想する)」という単語を使ったら

「anticipateなんて単語は存在しない。そんな単語初めて聞いたから。」


と即答され、戸惑ったのを覚えています。
手元に単語帳があったので「anticipate」があるページを見せたら、「へぇ!知らなかった!」と返され、あまりのショックでその瞬間わたしの中でネイティブ信仰が崩れ去ったのを覚えています。

英検2級レベルの単語をネイティブが知らないだと!?

そんなショックがあって本記事を書いたのですが先にポイントを3つまとめておきます。

・質問するネイティブは選ぶこと
・使っている言葉で「人となり」が分かってしまう
・「そんな単語使わないよ」は信じてはいけない

(記事画像はいつか作ります。今日はNote更新の時間がないので、文字だけ...にします。)


1.「使わないから覚えなくて良いよ」の意味

先ほどのホストブラザーの話の続きになるのですが、今思い返せば、早い段階でネイティブ信仰が無くなったのはプラスだと思っています。

悪口を書くつもりではないのですが、数週間してからホストブラザーは学校不適合による中退をしており、英語という国語の勉強をする機会がなかったこと知ったのです。そのため、英語力が同年齢の平均と比べて低いことが分かり、わたしは1つの結論に達したのでした。


大事なので繰り返しますが、悪口を書くつもりはありませんし、人を見下すつもりもありません。

英語言語のネイティブが「そんな言葉使わないから覚えなくて良いよ」と言う時、「私にはその言葉を使いこなす力がありません」という宣言をしているのと同じであるのだと。

ちょっと厳しい意見ですが、逆を考えれば納得は行くと思います。

外国人の日本語の単語の意味について聞かれ、例えば「編纂」とは何の意味かと問われたとしましょう。

そのくらい知っているよ!
という方もおられるかもしれませんが、日本人でも知らない人は多い単語です。

知っている方は「編集することだよ。まとめることだよ。」と説明できるのですが、知らない人は「そんな言葉知らないから覚えなくていいよ」と言って逃げることでしょう。

知らない言葉ですから、もちろん使いこなすことはできません。「編纂」という言葉は、新聞を読めば遭遇する言葉ですから、普段どんな言葉と接しているかが丸見えです。

その人の言葉を分析すれば、「人となり」が分かってしまいます。


教職の人には納得していただけると思うのですが、その人と5分程度話せば、使っている単語群が分かるので、教育水準や、普段どんな言語環境に囲まれて過ごしているのかが透けるように見えてしまいます。



その単語が英語である限り、間違いなく英語圏では使われている。それが日常的に使われる環境はどこかにあるはずです。「anticipate」せよ「編纂」にせよ、語彙力が高い層の人と普段接していたり、本や新聞を読む習慣があれば、自ずと知っているはずです。


語学を学ぶ人はとても好奇心が旺盛で、何でも吸収したい勢いを持っています。そのようなアツアツの心の持ち主に対して「そんな言葉知らないから覚えなくていいよ」という一言を掛けることは、冷水を浴びせることとよく似ています。

同じ日本人でも、日本語力がある人とない人が居ることから分かる通り、英語ネイティブにも英語力が高い人と低い人が居ます。

学習者にとっては、神のような絶対的存在に見えてしまうネイティブ達ですが、英語力の低いネイティブに質問し
「そんな言葉知らないから覚えなくていいよ」
と答えられ続けそれを盲信すると、あなたの英語力はどんどん下がっていくことになります。

質問するネイティブは絶対に選びましょう。
あなたの学習意欲を削がれないためにも。


2.日常会話レベルとは?


「そんな単語使わないよ」と言う時、日常会話に出てこないからそう言うのだと思います。

そこで考えます。

「日常会話」とはなんだろう?

「日常」という言葉を見て、まず思い浮かぶのは1人1人、日常は異なることです。例えば極端な話、助産師は「生の誕生」を見ることが日常なはずですし、最前線の兵士は「生の消失」を見ることが日常なはずです。

このように、
その人が属する社会的な居場所によって日常は変わってくるのです。

したがって「日常会話ができる」というのは、「とある場において」という厳しい制約がつくのです。

医療の場なら、医療系の単語が日常会話で使う単語になるでしょうし、最前線の戦場なら、軍事用語が日常会話で使う単語になるでしょう。

お気付きの通り、

普遍的な「日常会話レベル」というのは存在しません。

このことから逆算すると、

「使わないから覚えなくて良いよ」という一言は、
一体自分が何者であり、
どの程度の人物か
という情報を含むことが分かります。

ちょっとした「自己紹介」ですらあります。


ゆえに「使わないから覚えなくて良いよ」という言葉は、極力言わないほうが賢明なのです。どうしても日本語を学習している外国人に聞かれたけど分からなくて、その場で答えないといけないなら

「一緒に調べよう」
「なんとなく分かるけど、私も調べたくなってきた」

という言葉を使ってその場をやり過ごしましょう。
もちろん後でちゃんと調べて、次聞かれたら答えられるように理解を深めておくという前提です。


まとめ

・質問するネイティブは選ぶこと
→そんな単語使わない、と言われたら学習意欲が下がるから護身のため。
・使っている言葉で「人となり」が分かってしまう
→そんな単語使わない、というのは負の自己紹介である
・「そんな単語使わないよ」は信じてはいけない
→どこかで必ず「日常的」に使われている。その人がただその環境に属していないだけだし、その人の日常はあなたの日常と違うから、その人の日常が絶対的に正しいということはない。

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