私にできること

経営コンサルタントは必要なのかと問いながら、私は経営コンサルタントを名乗っている。そこには、まだ経営コンサルタントとしての役割が存在することに希望を持っているからだ。

私ができることは、

経営の原理原則や戦略の原理原則を教え、それに従ってアドバイスすること。(経営研究会)

経営を「全体的に」とらえなおし、成果に焦点を当て、効果的な打ち手を「共に考える」ことだ。(経営顧問)


「全体的に」とは、経営課題を、時間軸上で顧客や競争相手の動きを考え、自社の商品や営業対策等を、内部資源と関連付けながら、体系立てて、何に重点をおき、どういう手順で具体的に解決していくのかという視点で、ということだ。複雑な関係を処理し具体策を見出すには、原理原則の知識と経験がなければ簡単にはいかない。

「共に考える」とは、互いに理解しながらということ。「原理原則」と「経営者の直感や経験則」を融合させる。あらゆる決定には、経営者の個人的感情、社風、会社の歴史も関わってくる。客観的に正しいと思われてることも、経営者や従業員がやりたくなければ力が入らない。より高次の解決策を見出すには、互いの理解が必要だ。

それから、少しの尻たたきと、社内で言えない悩みを聞いてあげることもできるが、それ専門のコンサルタントではない。

気づけば、こんなことを1万時間以上やってきた。

私はコンサルタントを天職だと思っている。職業に対して真摯に取り組みたいと思う。

だから、「楽して簡単に」などと誇張しない。「できないことをできる」などと言わない。「分からないことを分かっている」ふりもしない。

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