ลำพู -Lamphu-

大学院生。タイのこと、教育のこと、本のこと。 #ไทยศึกษา #สังคมวิทยาการศึกษา #Thai Studies #Sociology of Education

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大学院生。タイのこと、教育のこと、本のこと。 #ไทยศึกษา #สังคมวิทยาการศึกษา #Thai Studies #Sociology of Education

マガジン

  • Essay|ลำพู -Lamphu-

    タイにまつわること、タイにまつわらないこと。思考を整理するために言葉を紡いだエッセイ。2021年8月31日の記事から。

  • あとづけの留学日記|ลำพู -Lamphu-

    タイ・チェンマイでの日々について「あとづけ」で綴る留学日記。

  • APSthai|ลำพู -Lamphu-

    タイの教育コンサル会社における日本留学プロジェクトにて執筆した記事。

  • Books & Films|ลำพู -Lamphu-

    印象的だった書籍、映画、ドラマなど、タイに関わるものに限らず気まぐれに格納中。

  • Books & Thailand|ลำพู -Lamphu-

    タイに関わる書籍を気まぐれに格納中。

最近の記事

  • 固定された記事

【Essay】十九歳で母になるということ〜タイの山地で出会ったある少女について〜

 親になる。  これは、自分が小さい頃からの憧れだった。我が子の成長を一番に考えてくれた両親の影響だろう。  両親の人生には、挙げればキリがないほどに、息子のための「犠牲」が存在している。子育てのための引っ越し、転職などはもちろんのこと、決して裕福ではないのにも関わらず、我が子がしたいと思うことのために大学にまで通わせてくれている。自分が「親」という存在に憧れるのは、私のために人生をかけてくれた両親のことを、世界で一番尊敬しているからだ。  自分はいつまでも親になれないのでは

    • 「タイ語ができなければタイ研究をしてはいけない」とは全く思わない。 むしろ、ある意味「正統な」タイ語の基礎を専門的に叩き込まれた身からすると、そういう主張を平然と繰り返す研究者のタイ語を聞くと、何語であれ言葉を失う。 学問は開かれているべき。駆け出しの大学院生なりの感覚。

      • 【Essay】名前のある関係性、名前のない関係性

        大学院の入学式のこと。 これから一緒に学んでいく同級生たちにばったり会い、一緒に記念写真を撮った。その中の一人が、その写真をさっそく家族に送り、返信が来たという。 「友達できて良かったねって言われた」 入学式と言えども、授業開始からすでに1週間が経っていた。初めて先生や同級生に会うようなドキドキはもう味わえないのだけれども、こうやって友達と一緒にまわれるのもいいものだと思っていた。その時だった。彼女がどこか不安げな眼差しをもって呟いたのは。 「え、あの…(あなたは私の

        • 【Essay】〈私〉を消して、〈私〉を表現する〜言語表現、写真、そして研究〜

          以前、書いた文章を読み直してみた。数年前に書いた文章で、研究者を志す原点が詰まっている。読み返せば様々なことを思い出して、いつの間にか感傷に浸ってしまった。しかし、これがまたとにかく読みにくい。一人称単数が多いのだ。決して村上春樹の短編について何かを言いたいわけではない。ただ、その文章にはとにかく「私」であるとか「自分」であるとか、一人称を表す言葉が頻出するのだ。こんなにも自意識過剰な人間だったのか。驚きが隠せなかった。 日本語は主語を必要としない言語だ。だいたい、主語や主

        • 固定された記事

        【Essay】十九歳で母になるということ〜タイの山地で出会ったある少女について〜

        • 「タイ語ができなければタイ研究をしてはいけない」とは全く思わない。 むしろ、ある意味「正統な」タイ語の基礎を専門的に叩き込まれた身からすると、そういう主張を平然と繰り返す研究者のタイ語を聞くと、何語であれ言葉を失う。 学問は開かれているべき。駆け出しの大学院生なりの感覚。

        • 【Essay】名前のある関係性、名前のない関係性

        • 【Essay】〈私〉を消して、〈私〉を表現する〜言語表現、写真、そして研究〜

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        • Essay|ลำพู -Lamphu-
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          4本
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          5本
        • NGO Minimum|ลำพู -Lamphu-
          5本

        記事

          【Essay】その研究は自分にとってなぜ大切なのか?〜〈あとづけ〉の回答〜

          「その研究は自分にとって、どうして大切なのか。この問いを大事にしてください」 大学院の授業が始まり、最初のコマとなったゼミで、先生が言っていた一言だ。この先生はいわゆる第3世界の教育開発が専門で、ゼミを履修する学生の中にも、少なからず海外の教育について関心を抱いている人がいたはずだ。それを踏まえて、この言葉を残したのだろう。 海外の教育を研究することは、研究者自身にどんな意味があるのか。その研究をすることは、研究者自身とどのようなところで繋がっているのだろうか。「海外」と

          【Essay】その研究は自分にとってなぜ大切なのか?〜〈あとづけ〉の回答〜

          【Essay】 #日々是統計学 / #赤信号、みんなで渡れば怖くない

          2月の終わりに日本に帰国してからずっと、社会統計学を学び直している。大学院に入る前にしっかりと思い出し、身につけておきたい。卒業を控えたこの3月を有効に使いたい。そんな思いが相まって、入門本を古本で購入した。分析ソフトの「R」を使って学ぶというのがこの本のコンセプトで、実際に手を動かして勉強できるところがいい。 その分、負担が大きいのも事実だ。1章ずつの分量が意外に多く、細かく詰めて作業しているといつの間にか日が暮れている。 正直、大変だ。本当だったら、休日なのだから窓際

          【Essay】 #日々是統計学 / #赤信号、みんなで渡れば怖くない

          【Essay】言葉を学ぶ。それは凡人による<凡庸>への抵抗。

          ある芸術家を前に、自分はどこまでも〈凡人〉だと思うことがある。 彼の書く文章は単調だ。恐ろしく静かなのだ。一見、誰でも書けてしまえそうな文章の中に、その行間に、〈才能〉が顔をちらつかせる。 その作家はインタビューの中でこう答えていた。 小説家になりたいという幼い頃の夢をどこかに潜めている自分と勝手に比べてしまう。 言葉を使った表現だけではない。 彼がカメラを手に取ったとき、ファインダーに収められた風景が意味を持つようになる。街中にあるただの公園も、芝生の枯れた河川敷

          【Essay】言葉を学ぶ。それは凡人による<凡庸>への抵抗。

          #3 Reading Habit〜「読むこと」の復権〜【あとづけの留学日記】

          海外留学と聞いて、どのような生活を思い浮かべるだろうか? 異文化情緒漂う街並み、多国籍なクラスメイトとの交友、多様なイベント、外国語での会話、寮生活…。そんなところだろうか? そのどれもが本当だ。留学市場での典型的な言説でもある。もし「留学中に何をしていた?」という問いを、専門的な知識や研究の場、あるいは学位を得ることを目的に大学に留学へ行った人に尋ねたとすれば、ちょっと違った答えが出てくるだろう。 自分はそこまではっきりとした目的を持って留学に行ったかと聞かれれば、曖

          #3 Reading Habit〜「読むこと」の復権〜【あとづけの留学日記】

          【Essay】話す言葉、内なる葛藤。

          留学生と何語で話すか、という問いがある。日本の大学に日本語を学びに来ている外国人留学生は、日本人の学生と日本語で話したいと思っている。そして留学生と関わりたい日本の学生は、留学生の言葉で話したいと思っている人も少なくない。そこで、何語で話すかという一つの葛藤が生まれる。そして「誰と」「何語で」話すかという問いは、すなわちそのまま本人の存在論的、ないしは実存的問いかけとなって行く。 自分の場合は、タイからの留学生と接しているときにそれをよく感じる。自分はタイ語で話したい。話し

          【Essay】話す言葉、内なる葛藤。

          #2 タイの中で日本人として生きるということ【あとづけの留学日記】

          日本から留学に行くと、「日本人」であることを強く意識させられる。だからこそ、日本のことを知っておいた方が良い。 日本のことを紹介できるようにした方が良い。留学先で、あなたは日本人の代表だ。 海外留学を巡って、このような「日本人」言説は広く流布していると言っていい。外国という社会空間に身を置いたとき、種類や程度の差はあれ、誰もが「自分はどこから来て、誰であるのか」という実存的な問いを突きつけられる。そして、それがときに不条理な刃として突き刺さってくる。 タイの中で日本人と

          #2 タイの中で日本人として生きるということ【あとづけの留学日記】

          #1 プロローグ〜日記をあとづけるということ〜【あとづけの留学日記】

          あとづけの留学日記とは タイに留学中、私は一切日記をつけてこなかった。そもそも私には日記を書くという習慣がない。今までも幾度となく挑戦してきたのだが、成功したためしが無い。「毎日書く」ということには問題はない。問題なのは書く内容だ。その日その日に起こった出来事を備忘録として書くことは可能だ。しかし、それでは面白くない。事実を横に並べているだけなのだから。一方で深く書こうとすると、それはもはやその日に起きたことを超えてしまう。特定のテーマに関するプチ論考のような体裁になってし

          #1 プロローグ〜日記をあとづけるということ〜【あとづけの留学日記】

          政治的背景から移民を輩出し続けるミャンマー。地理的・経済的背景から移民を受け入れ続けるタイ。この2カ国の共依存的な関係に着目して教育社会学の視点から研究ができないだろうか。というのが最近の大きな問い。

          政治的背景から移民を輩出し続けるミャンマー。地理的・経済的背景から移民を受け入れ続けるタイ。この2カ国の共依存的な関係に着目して教育社会学の視点から研究ができないだろうか。というのが最近の大きな問い。

          【APSthai】THE World University Ranking 2024 ออกแล้ว มีมหาวิทยาลัยญี่ปุ่นแห่งไหนบ้าง [Study in Japan]

          The Times Higher Education แถลงลำดับมหาวิทยาลัยโลกประจำ 2024 ปีออกแล้ว เรียกว่า THE World University Ranking 2024 อย่างที่รู้กันอย่างกว้างขวาง ลำดับมหาวิทยาลัยโลกเหล่านี้ได้จัดทำขึ้นเพื่อให้รู้ถึงคุณภาพของมหาวิทยาลัย โดยเฉพาะมหาวิทยาลัยที่

          【APSthai】THE World University Ranking 2024 ออกแล้ว มีมหาวิทยาลัยญี่ปุ่นแห่งไหนบ้าง [Study in Japan]

          เข็มซ่อนปลาย -Broach-。東南アジア文学賞受賞作家の小説を元にしたチャンネル7のタイドラマ。1人の男をめぐって2人の女性の確執が深まり、政治や実業界までも巻き込んでいく。人間の欲望と怨嗟を生々しく演出している。怨嗟(แค้น)はタイドラマを読み解くキーワード。

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          【Essay】夕べにすべてを知るということ

          夕べにすべてを知るということ。 これはベートーベンの日記にある言葉らしい。好きな小説の中で引用されていた。もっとも、僕自身はベートンベンの日記を読んだことがあるわけではない。ベートーベンをよく聴くわけでもない。その小説のどのシーンで引用されていたのかも忘れてしまったのだけれども、この一文が、もう2年くらい頭から離れない。 *** 大学院の入学試験が近い。最近は図書館や研究室にこもり、黙々と読書と論述に励んでいる。 腰を落ち着かせて何かに取り組むことの大切さを感じるのは

          【Essay】夕べにすべてを知るということ

          【Essay】タイ語のテキストたちの〈言葉〉※タイ語学習用テキストの紹介つき

          溢れきった本棚を整理していると、懐かしいものが出てきた。タイ語のテキストが5冊、待っていたかのように並んでいる。タイ語を学び始めて1、2年のときに使っていたテキストだ。カバーはしっかりしているものの、中身は書き込みでいっぱい。モノとしても、気持ちとしても、売りには出せない。 とりわけ思い入れがあるのは、斉藤スワニーさん・三上直光さんの『中級タイ語総合読本:タイの社会と文化を読む』(白水社)だ。タイの社会、歴史、言語、信仰、文化などのテーマに沿った文章と語彙・文法解説、ダイア

          【Essay】タイ語のテキストたちの〈言葉〉※タイ語学習用テキストの紹介つき