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【夢を叶えた】 社会人経験ゼロでも、欧州サッカー界で働けた方法
はじめに
本noteでは、過去に10年間イングランド・プレミアリーグに所属していた古豪サッカークラブ、Bolton Wanderers Football Club のInternational Program に関わって働く僕が、海外サッカーで働く夢を叶えるために行った「自分の売り込み方」をまとめました。
このノートを読むことで、特別なスキルも社会人経験もない僕がなぜチャンスを掴むことができたのか、大きな奇跡を生んだ小さな意識の積み重ねについて納得していただけると思います。
今後海外サッカーで働きたい方や、現在就職/転職中の方に向けて、自分の経験をまとめたので、最後までご覧いただけますと幸いです。
それではよろしくお願いします。
チャンスの電車に飛び乗るために
2022年8月、イギリスのスポーツビジネス大学院での対面授業が完全に終了し、あとは学生各々が世界中の好きな場所で最終レポートに取り組むだけとなったので、僕は日本に一時帰国しました。この時点で既に、卒業後はイギリスに残って就職をすると決めていたので、これがゆっくり日本を満喫できる最後の機会だと思ったからです。
日本に帰国後すぐに、想像以上に最終課題が難航することが分かったので、アイスコーヒー二杯目割引券となるレシートを握って、毎日カフェをハシゴして課題に取り組むことになりました。
そうしてあっという間にひと月が経ち、最終課題を無事にオンラインで提出し終えたので、イギリスでの就活と卒業式を控えていため、地球の裏側まで約24時間の帰路につく、
はずでした。
京都・四条でランチを済まして、鴨川沿いから関西国際空港を目指す前に、携帯に着信がありました。
Bolton Wanderers FC (以下:BWFC) で働いている僕の知り合いが来月、日本に来日するとのことなので、もしご予定が合えば一緒に夕食でもどうでしょう?
欧州サッカーで働くことを夢見ている人からしたら、どうやったらそんな魔法の電話がかかってくるんだ、と不思議に思われるでしょう。
実は日本にいる間、「将来はヨーロッパ・サッカーで働きたいので、今イギリスでこんなことをしています」と、自分が何者であるか初対面の人に対しても積極的に伝えるようにしていました。
その理由としては、大学院の授業で、欧州サッカーで働くためにネットワーキングがいかに重要か、また他人が持っているコネクションを過小評価してはいけないということを学んでいたからです。ですので、小さなことですが、積極的に口に出すことで将来のチャンスの種を撒いていたのです。
そんな中で、たまたまご挨拶させていただいたとある方が、「欧州サッカーとコネクションがある友人なら紹介できるよ」と、親身に協力してくださり、そのご紹介いただいた方から奇跡的なタイミングであの電話がかかってきたのです。
僕が何と返答したのかは言うまでもありません。常に欧州サッカーで働く機会が転がっていないかアンテナを高く立てていたからこそ、直感で5年に一回のチャンスだと悟りました。
電話を切るとすぐさま数時間後に搭乗予定のフライトのキャンセルと日程変更をリクエストしました。直前キャンセルだったので、1万円ほどの追加料金がかかってしまいましたが、それよりも遥かに価値があるチャンスが目の前に巡ってきたのです。
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自分がギブできることは何か
僕はそうしてまたカフェにこもる生活に戻ることになりました。というのは、約束のディナーを3週間後に設けていただき、この3週間の時間を使って、来日されるBWFCのスタッフにできるだけの「ギブ」をしようと考えたからです。具体的には、大学院で勉強した知識をベースに、クラブの今後の成長戦略についてコンサルティング・レポートを書いて渡そうとしたのです。仮にこれがジョブ・オファー (仕事獲得) に結びつかなくても、タダ働きに終わっても構わないから、「ギブ・アンド・ギブの精神」で3週間という限られた期間で最大限のレポートを書き上げようと決心しました。
それに、紹介によって繋いでもらったご縁なので、紹介していただいた方の顔に泥を塗らないようにという意味でも、手ぶらで行くべきではないと肝に命じていました。なので、ただの自己満足のレポートを書くのではなく、相手の目線に立って本当に価値あるものを準備しようと心がけました。
とは言っても、相手(BWFC)が現在何をしていて、将来どこに向かって行きたいのか、またそこに向かうにあたって抱えている課題意識は何なのか、僕にはさっぱり分からなかったので、まずは情報収集をするところから始めました。
BWFCのスタッフを交えた夕食をセッティングしてくれた方から間接的にクラブの情報を仕入れたり、Jリーグクラブの経営者にアポイントをとって、現場目線のスポーツマネジメントについてインタビューさせてもらったりしました。要は、インターネットの情報に限定せずに、現場の声からヒントを収集していくことを心がけたのです。
そうしてコツコツと「このアイディアを磨けば、それなりの筋が通った提案ができるんじゃないか」と希望の光を見つけていきました。
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事実上の面接となったディナー
待ちに待ったディナー当日、緊張した気持ちを落ち着かせようとコーヒーを買って、新幹線と特急電車を乗り継ぎ、5時間かけて実家から遠く離れた夕食会場に向かいました。Urban Research で買ったグレーのセットアップ(ジャッケットスタイル)を当日の服装にチョイスし、あくまで夕食なので就活スーツのようにかっちりとし過ぎず、でも相手に失礼がないようにと、TPOのバランスを考え込んできた僕とは対照的に、Tシャツに長ズボンというラフな格好で例のBWFCのスタッフが少し遅れてやってきました。
こっちは色々意気込んできたわけですが、お相手の柔らかなムードを観察するに、こちらが一方的に張り切っていることはすぐに解りました。
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