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療養日記 2022年2月3日 『恵方巻』
今日は節分。節分と言えば豆まきと恵方巻なのだが、どうもこの恵方巻というのはわざとらしさを感じるものだ。
「もともと恵方巻は関東地方にはない習慣だから」「食品業界が最初に盛り上げたものだし」などと言って冷笑されるのが恵方巻。確かに正論をかざして上のようなことを言ってしまえばその通りかも知れない。しかしながら一部の地方には確かに昔からあった風習であったことも間違いではない。全国区になったのは食品業界の新たな陰謀商戦と言ってしまえばそうなのだが。それじゃもともと日本になかった風習でかつ食品業界が商売のために盛り上げた言うなれば恵方巻と全く同じようなものなのにどうしてハロウィンは毎年あんなに盛り上がる、いや、悪ノリしてるんだろう。
恵方巻は鼻で笑うくせに勝手だよな。少なくとも恵方巻食べたって人に迷惑はかけないんだけど。
個人的な意見ではあるがどうしてあんな下品で情緒もへったくれもないものが日本で盛り上がるのか。そもそもそっちの方がおかしい。しかも日本のハロウィンは本場アメリカの人から見ても下品すぎると冷笑されている。全く以て解せない。
かつて自分も恵方巻は太巻きを売る口実でしかないだろうと思っていた。それは今でもそう思っている。けど結婚して新しい家庭を築くとそれが習慣になっていた。というのも妻は販促イベントと知りながらも恵方巻を節分に食べていて、まだ結婚前の節分の時に面白いから食べて見ようよと嫌がる僕に勧めてきた。僕も勧められるままに恵方を向きながら無言で太巻きを食べた思い出がある。これはとにかくつまらない。一切喋ることもできないからだ。しかしそんな喋れない食事が年に一回くらいあってもいいんじゃないかなと思い、それ以降「一年で最もつまらない夕食」というタイトルをつけて敢えてそれを楽しみにするようになった。
以後、恵方巻は贅沢なものを選んで一年で最もつまらない夕食を節分の晩に楽しむのが我が家の風習となった。それでいいんじゃないの。それで楽しめているから我が家は恵方巻を毎年節分の晩に食べている。もちろん恵方を向いて食べきるまでは一言も喋らずだ。
恵方巻はかつて当日の晩にスーパーで買えばいいだろうと高をくくっていたらどこにもなくて代わりに納豆巻きで済ませてしまった苦い経験から必ず予約をして買うようにしている。それも前述の通りある程度贅沢なものを選んでいた。仕事の関係で大船駅を利用することが何年も続いたので大船軒の恵方巻を予約して買うことが多かったかも。
大船軒というのは「鰺の押し寿司」という駅弁が有名な19世紀から創業をしているお店で、駅弁のサンドウィッチを日本で最初に販売したお店でもある。ここの恵方巻は具に鰺の押し寿司の鰺がたっぷり入っているのが売りだった。
ところが僕が働けなくなり大船駅に毎日は行けなくなってしまった事もあって去年から別の店で恵方巻を調達している。今年は先月こんなチラシが我が家にやってきた。
ある日突然こんなチラシがポストに入っていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1660304787406-S4D0iLOOuH.png?width=1200)
写真もない、カラー印刷でもないまさに昭和まるだしのこんなチラシではあったが、これが妻のハートに火をつけたのだろう。大船軒はやめてこっちにしようと言い出したら止まらない。連日あのチラシの店の恵方巻が食べたいだの、大船軒まで買い物に行くのは面倒くさいだのと言い続けて家から近いということもあって今朝お店に電話をして予約をしておいた。しかしこんなチラシでも全く無駄ではなかったということになるんだな😆
このチラシを見ても値段がわかるが、中身はお値段通りの具だくさん。サイズも申し分ない、というよりはちょっと一気に食べられるのかと思うくらいだった。
上のチラシの恵方巻
![](https://assets.st-note.com/img/1660305130369-gJeNA89ryP.png?width=1200)
手前の腕時計は大きさの参考のために入れたもの、大きさはG-SHOCKと同じくらい。これを見てもわかると思うが、わりと太い。
今年の恵方は北北西ということらしいが、そっちの方向を向いて食事はしないのでほとんどテーブルに背を向けた状態でちょっと食べづらかったかも。ということで例年は太巻きを手で持って食べるのだが今回はトレーを使わないと食べられなかった。
今日はこの恵方巻のために散歩スケジュールまで組んだくらいで、以前ならこんな近所の買物にいちいち予定など組まなかったが、今ではいつ体調が悪くなるかわからないのでちょっとしたお出かけにも慎重になる。
恵方巻も食べたし、とりあえず一つのイベントは終了したような気分ではある。来年もこのお店があるのであればここの恵方巻を食べたいなと思った■