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続・お遍路ウォーキング日記(59:二十四番最御崎寺へ 其の六)

【2024/12/06(金)Day 59】

 現在地は海陽町の中心、かつて海南と呼ばれていた場所である。写真の高架はJR牟岐むぎ線で、終点の阿波海南駅のすぐ近くまで来ている。

 国鉄時代牟岐線の終点は海部かいふだったと思う。海部駅は阿波海南駅の一つ先の駅だ。

 海部駅より先、宍喰ししくいを通り甲浦かんのうらまで阿佐海岸鉄道阿佐東線あさかいがんてつどうあさひがしせんが開通する。いつ頃の話かは自分ではわからないのだが海部より先JRでない鉄道が甲浦まで延伸したと思えばいいのかもしれない。

 その後阿佐東線にDMV(軌道と道路のデュアルモードで走る車両)を導入させるために牟岐線は阿波海南駅と海部駅の間に施設を建設、同時にこの区間を廃止とさせた。代わりに海部駅は阿佐東線の駅となり現在に至る。

 そして阿佐東線には日本でもここだけのDMVが運行され、阿波海南駅より先はバスとして阿波海南文化村まで行くことができる。反対側も甲浦より先、休日は室戸岬までDMVが運行されている。

 こんな経緯は調べないことにはいつの間にこうなったのか知る由もない。国鉄時代牟岐線の終点は海部だったのがJR牟岐線の終点は海部ではなく、1つ手前の阿波海南になっている。海部はどこへ行ってしまったのか、海部駅が終着駅だと知っている人は誰でも疑問に思うことであろう。

 そんな阿波海南駅の近くにはローソンがある。今でこそローソンだが10年ほど前はスリーエフと言うコンビニだった。このスリーエフ、本社は横浜にある。なぜか高知県内には店舗がたくさんあった。そしていつの間にかローソンになっている。

 高知県のローソンがかつてはスリーエフだった時代、お遍路さんに接待をすることでも有名だった。店内に入って買い物をするとお遍路さんだとわかればペットボトルのお茶をくれた。またどの店舗にもベンチが用意されていて、お遍路さんがいつでも休めるようになっていた。そんなスリーエフがローソンになった今そのベンチがあるのかどうかわからないけれども、お遍路さんの接待はしなくなった。この先のコンビニでお接待を受けたのでまた行ってみようと期待をするお遍路さんはお店がローソンになってからお接待が受けられなくなってがっかりした人も多いかと思う。

 かく言う僕もライダー遍路だった頃スリーエフには何度となくお世話になった。四国にあったスリーエフはどのお店でも横浜銘菓のありあけのハーバーが置いてあった。遠い四国でも横浜らしさをほんの少し残してあった。それが粋だなと感じたものだ■

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