一週間
【日記#7 2024/8/26(月)☀️】
朝はルーティン通りに動く。
これを終えると後はかなりだらんとした過ごし方をしている。
歩く時に使うノルディックポールのラバーを探しに今日は藤沢のミスターマックスにあるシラトリまで行った。そこでわかった事実はこれまで使っていたシナノ製のラバーは絶版となっていて似たような製品を代用で使う事を勧められた。という事でちょっと違うラバーを買う。
帰りに行きつけにしているらぁ麺屋でお昼ご飯を食べて帰ってきた。このお店も久しぶりだった。
帰ってきてからは少し眠くなってきたので横になっている間に寝てしまい、夕方からは今朝聞いた「まいにちハングル講座」の復習をする。
昨晩は今回の芥川賞受賞作のうちの一つ、松永K三蔵さんの「バリ山行」を読み終えたので感想を簡単に書きたい。
この小説は不思議と物語の筋を追うための意味の読み取りをする以前の文章を読む行為から楽しめる作品だと直感した。そのくらい読み出すと止まらなくなる。
内容はとあるサラリーマンが会社内の同好会を通して登山に目覚め、そこからルートなき登山、「バリ山行」に目覚める。会社内の人間関係、会社の実情と登山の二本柱をあたかも現実と非現実が交錯するようでいつまでも平行線上を真っ直ぐに進んでいくその橋渡しが絶妙。
やがて主人公はバリ山行を知り人生そのものまでもが変わりつつあるという内容。
ここに登場するバリ山行というのはスキーで言えばバックカントリースキーにも似たような行為で否定的に見られがちな行いだが、それと会社の実情、そしてその上にある自分の立場などが描かれてゆく。それでも頑なに現実である会社の中での立ち位置と非現実である山の中での自分は並行したままだ。
どこかでこんなお話読んだことがありそうと思いながらもそれが非常に曖昧だ。けれどそれならそれでいいと片付けられてしまう、そんな後味が新鮮だった。
* * *
さて、この日記も一週間。この調子ならなんとか続けていけそうだ。題材選びもそうだがこの日記ではもっと決定的な事にこだわっている。
ただの日記、それも文章はひたすら拙いと思われる事だと思うが、実はこの日記、お気づきの方はいらしたかどうか知りたいところだが、
否定表現をとにかく控える
これに拘っている。
これは結構難しいことで、「〜ない」という表現抜きに文章を書くのは実は非常に困難な事だ。しかしこれを行うと読み手の深層心理の中に滑らかさを感じさせる効果があると何かで読んだこともある。
また詩人も否定表現に敏感な人が多い。否定表現抜きで詩を書くのもまた困難なことだ。今から10年以上前に一ヶ月ほど否定表現を抜いて日記を書く訓練をしたことがあった。とても大変で初めのうちは短い文章を書くのにも膨大な時間を要したものだが、慣れてくればスラスラと書けるようになる。これを今回、先週から始めた日記でやってみようと思い立ったのだった。
「だから何」と感じられる方もいらっしゃると思うのでまずはこの日記の他の日の文書もお読み頂きたい。そしてご自分でも否定表現を最初は極力避けて書いてみる事をお勧めする。最初から否定表現ゼロはかなり大変なので一回の日記で五回までというように設定をして徐々に回数を減らしていく。これでならきっとできるはずだ■
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