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ちょっとだけ前向きな言葉(103・104)
●あらゆることを自分を勘定ぬきに考えられるようになれたらいいのに。
宮沢賢治「雨ニモ負ケズ」では「アラユル事ヲ自分ヲ勘定二入レズ」という件がある。自分の損得勘定が先に立つと物事が間違った方向に進んでもなかなか気がつかないものだ。自己中心的な思考や偏見を排除し、客観的な視点で物事を考えることは非常に重要なことだと思う。
人は誰しも自己中心的な傾向があり、自分自身の立場や利益を優先して考える動物である。言うなれば他の動物にも持ち備えている自己防衛の本能とつながりがあると考えられる。しかしながらこのような思考パターンは、物事を客観的に判断する上で障害ともなり得る。
自分自身の意見や信念を押し付けて、他人の意見や感情を無視してしまうことは誰しもが経験している事のはずだ。
そうした自己中心的な思考から離れ、自分自身を勘定抜きにして物事を考えることができるとより正しい判断やよりよい人間関係を築くことができるのではないかと思う。自分の価値観や信念を尊重しつつ、客観的な視点で物事を見ることができればより多様な視点や解決策を見出せるはずだ。
自分を勘定に入れないということは極めて客観的な視点に立たなければならない。これはなかなか簡単にはできないことだ。なのでまずは「自分を勘定には入れない」という姿勢を大切にしたいと思う。
●眠気が来たら素直に寝てしまおう。明日のことは明日が思い悩めば良い。
つい先日も睡眠の重要性について書いたが、それともよく似ている。眠気を堪えて何かをしても頭はフル稼働できておらずそこからミスが生まれてくる。ミスを回避させるためにも眠気が来たら時間の許す限り寝てしまうことが一番。しかしながらそんなことが簡単にはできるわけもない。ならば寝ずとも作業からは離れるべきだ。頭の働かない状態で何かを行なっても失敗をする確率が上がるだけだ。
聖書には先のことを思い煩う必要はないと「明日のことは明日思い悩めばよい」という名言を残している。先のことは深く考えず、眠れる時には静かに寝てその時を待つことの重要性を謳っている■