続・お遍路ウォーキング日記(54:二十四番最御崎寺へ)
【2024/12/01(日)Day 54】
今日札所二十三番薬王寺を打った。自分でもびっくりである。現在は日和佐の街外れ。このカーブの先で街から続いている駅前通りの道路と合流する。その合流地点から先は突然寂しくなってしまう。
薬王寺と次の札所二十四番最御崎寺までの間は、四国八十八ヶ所の中でも2番目に長距離で、車で約80キロほどの道のりだ。ここから先1日に五千歩程のペースで進んでいったら相当の時間がかかるかと思われる。とにかく気の遠くなるような距離だ。
ところで、昨日薬王寺までの道の中で国道55号線に関わる話をすると書いたので、それについて書いてみようと思う。
札所二十二番平等寺方面から合流をする鉦打から先、同じ阿南市福井町の日の地と言う所から道路が分岐している。かつてはこの分岐はなく、国道55号線はまっすぐ日和佐へと向かっていた。そして誰もがこの道路を通っていた。
現在この日の地から「日和佐道路」と言う道路が伸びている。言うなれば、国道55号線のバイパスだ。途中から長いトンネルが一気に日和佐まで続いている。
片や旧道のほうは勾配とカーブもきつく大街道とはいえ特に逆打ちの遍路さんには試練だった。
そしてこれは特筆すべきことだが、民家もほとんど見当たらない。遍路休憩所や東屋などは途中で見かけられるが、これといった商店もまるでない。もちろんコンビニもない。そんな道が延々と続くのだ。そして突然日和佐の街に入るのである。
おそらくバイク、自転車の遍路が特に感じることだと思うが、この区間で自分が進んでいる道が正しいのかどうかどうしても不安になってしまう。今の新しいルートを通れば(自転車は通れなかったと思う)すぐ日和佐の街に到着し不安を感じる暇もないだろう。しかし旧道の長く延々と続くワインディングロードばかりでは、自分がこの先正しい場所に到達できるのかどうかが不安になってもおかしくはない。
散々不安をかき立てられながら最終的には見えてくる日和佐の街はとてもありがたいものだと思う。おそらく今でも歩き遍路や自転車遍路の人は、この国道55号線で同じような不安に駆られていることだろう■