スマホ遍路日記(190:五十九番伊予国分寺〜六十番横峰寺)
【2023年10月23日(月曜日) Day 199】
今日はまず昨日打った札所五十九番伊予国分寺について。今治の札所の中でもこの国分寺と五十六番泰山寺は作りが簡単な町寺で印象も薄く感じるかもしれない。今は駐車場も完備しているが以前はそれもなく、石段の前に直接バイクで乗りつけたことを今でも覚えている。通常一ヶ寺打つのには30分くらいはかかるものだがこのお寺は20分くらいで打ち終えてしまった。それが後々まで思い出し、行く度に今日は何分で打って帰れるかとまで思うようになってきた。
石段の下には今現在タオル屋の「タオルの里」と言うのがあるが最初に来た時はまだ普通の雑貨屋だった。何巡目かで来た時に今のタオル屋の前身みたいなお店になっていてタオルのお接待というのをしてもらったことがある。ハンカチくらいのサイズのふわふわな今治タオルをいただいた。それが嬉しくてまた使い心地も良くて今でも箪笥の中にしまってある。結婚前の妻と一緒だったからかれこれ15年くらい前のこと。
このお寺の納経所が閉まっていて少し待たされたことがあった。待たされてイライラするところだがここはイライラしちゃダメだと珍しく遍路十戒を思い出し、納経所が開いてからも少しばかり話し込んでから次の札所(その時は逆打ちで仙遊寺に向かっていた)に向かうルート上でまさに救急車待ちの交通事故現場に出くわしたことがあった。その時ふと納経所が閉まっていたこととお寺の人とちょっと話し込んで出発が遅くなったことを思い出した。順調に寺を打っていたらもしかしたら事故に巻き込まれていたかも知れない。巻き込まれてはいなかったとしても何かの力が働いてトラブルが回避できたのかも知れないと思った。
遍路はこのようなトラブルの回避や巡り合わせなどを「お大師様のいたずら」と言うことがあるが、この時ばかりは自分にもお大師様のいたずらがあったんだなと思いたくなっていた。ただの偶然、タイミングの巡り合わせをお大師様のおかげと感じて感謝するのも遍路らしい生き方だとつくづくその時は思ったものだ。もちろんここで言う「お大師様」と言うのは弘法のことをさす。
現在地は今治市から隣の西条市へ入る。平成大合併前は小松と呼ばれていたあたりで、小松には札所が四ヶ寺、厳密にいえばひとつは西条寄りにある六十三番吉祥寺(人によっては「きっしょうじ」とも)と山深くにある六十番横峰寺、それと小松の街中にある六十一番香園寺、六十二番宝珠寺の合計四ヶ寺だ。
遍路の間ではいつしか順番通りでなく61〜62〜63〜60の順で打つのか無駄のない打ち方として広く伝わっているがこのアプリでは番号通りに進む。実際にコレをやると一日以上の無駄が生じるらしい■
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