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越智 真子 ▫️Lalangue Labo 主宰 日本芸術療法学会 芸術療法士 ▫️美術講師

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越智 真子 ▫️Lalangue Labo 主宰 日本芸術療法学会 芸術療法士 ▫️美術講師

最近の記事

五感をひらく アート体験 

アートってあまりに幅広い。 不思議と専門的に勉強していくうちに 技術先行になりやすい。 アートは感性が触発されて生まれてくるのでは… そんな想いで五感にフォーカスした アート体験の機会を設けました。 幼少期に大切にされていた感覚あそび。 これを大人も本気でやる! それが今回のワークショップの狙いでした。 パリ在住のコンテンポラリーダンサーのフィリップ・シェエール氏と今回初めてパートナーシップを結び、北海道と東京2拠点で開催した《五感をひらく アート体験》 おかげさ

    • アートの処方箋

      コロナ禍で、スキンシップやコミュケーションの機会が減り、こどもたちの豊かな表情でさえマスクで覆われる社会。 こどもたちの健やかな学びや成長は守られているのでしょうか。 パンデミックに併せ、社会情勢も不安な中、 心の危機感を五感で感じる人が増えています。 生活のなかにアートを介在させること、 つまり素材や心に『ふれる』、感情を『はなつ』機会があることで、思考や感情が解きほぐれ、本来もつあるがままの発達活動が促進される。 これは、こどもの育ちだけでなく、大人にとっても必要不可

      • 研究所とアートワークの目的について

        1 .  研究所の名前の由来と目的  オトナもコドモも元気にしたい!という思いで、《芸術療法》の考えに基づいたアートワーク研究所を作りました。名前はLalangue Laboといいます。  元美術教員の同僚と立ち上げた研究チーム。  陶芸窯は大阪にあり、ワークショップは東京各所で開催しています。北海道・札幌では、水彩画ワークを不定期におこなっています。  重要な心の声を引き出し、読み解き、伝え合う体験を生み出すこと、ララング・ラボは、アートワークに没頭できる場所、つま

        • 《目にみえないことが大切》とあらためて感じられる本

          バッハは幾何学的。 ベートーヴェンは長い火や光の柱のよう。 ジャズは鋭角の光だ。 ・ ・ ・ 鋭い音楽家の批評のよう。 これは自閉症を患うイド・ケダーのことば。 『自閉症のぼくが「ありがとう」を言えるまで』  イド・ケダー 著   入江 真佐子 訳 この本には、コミュニケーションの手段が健常者とスムーズにいかないもどかしさがわかりやすく書かれています。 芸術療法の実習をフランスで行ったとき 自閉症患者の多さが目立ちました。 そのころ、無学な自分に落ち込みつつ、 この世

          《ディズニー・セラピー》で障害を乗り越えるおすすめ映画

          ⁡ 映画《ぼくと魔法の言葉たち》は、 自閉症というハンディキャップをもつ家族のドキュメンタリーです。 描かれている時代は、 自閉症を発症した幼少期から、 自立に向かう青年期。 リアルな日常の痛みと喜びが 当事者たちの心音とともに伝わってくるような 紛れもない傑作ドキュメンタリー映画です。 ⁡ 『おまえでいるのはどんな気持ち?』 ⁡ 幼少期の息子オーウェンに、 父親がアラジンのイアーゴになりきって問いかけたこの瞬間。 これが全ての始まりでした。 オーウェンに言葉が堰を

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          ”アートセラピー”に期待すること

          さいきん日本でも耳にする機会が増えた この《アートセラピー》という言葉。 研究の進むフランスでは、 実は好んで使われることはありません。 代わりに使われるのは、 『Art Thérapeutique(療法的芸術) 』だったり、 『Médiateur artistique(芸術的な仲介者)』だったりします。 これらの表現には、 直接的な癒しとしての芸術という意味はほぼ含まれません。 それはネガティブな意味合いではなく、 むしろ相容れないものや見知らぬものを繋ぐ役割があ

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          粘土の可塑性と心の柔軟性の関係

          粘土には、押すと跡が残るような可塑性と呼ばれる性質があります。 言い換えるならば、 形を柔軟に変えられる性質です。 粘土細工で癒されるような感覚が得られるのは、 柔らかい粘土の手応えに、 心が解きほぐされるような感覚が得られることに関係しそうです。 遊びや芸術活動に没頭するとき、身体が無意識に作り出す形態には、 深層心理が表れることがあります。 『心をひらきたいな』 『わかってもらいたいな』 など、こころのもやっとしたことは、 ちょっとしたアートワークの軌跡に表れる、

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          もやもや気分を、アートで手放す

          『どうしてだろう?』 『ぼんやり気持ちが晴れない…』 そんな時におすすめです。 おうちでできるリラクゼーション・アートワーク 準備するもの ▫️色鉛筆か、えんぴつ ▫️コピー用紙のような薄い紙 やり方 ①ぬりえの容量で  しゃかしゃか紙を色付ける ②身近にあるもの、  花瓶やコップのシルエットを形作るように塗る ▷応用  いくつかのモチーフ(描くもの)を  重ねて構成するのも◎ そんな小さな手のひらアート これでも五感をちゃんと刺激する 家でかんたんにでき

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