今日は【父の命日】で【私の誕生日】
母は30代で父と見合い結婚をし、姉と私を授かった。
昭和初期生まれの女性にしては遅い結婚だと思ったが、
後に父とは再婚であったことを知ることになる。
父と母は10歳以上歳が離れていて、
お互いに何が決め手で結婚に至ったのか解らないが
母は父をとても大事にしていたし
消して父のことを悪く言う人ではなかった。
夫婦関係は良好だった。
父は口数の少ない人で
酒も飲まずタバコも吸わず賭け事もせず
仕事が終われば必ず真っ直ぐ帰宅し
幼い私と遊んでくれた。
昭和の時代、まだ世間に【春闘】と言うコトバが存在をしていた時代
その時期には仕事場に泊まり込み
忘年会や送別会の時は
酒も飲まないのに何時間も付き合わないといけないことが
ちょっと面倒だと言って
子供からすると【仕事人間でも無く、酒もタバコも賭け事も女遊びもしない
何が楽しくて生きているのだろう】と思ってしまうくらいだった。
よく話していたのが【余計なことは言わない。関わらない。】と言うこと。
戦争から帰って結婚した父が、
何を経験しそのような考えになったのかは知るよしもないが
戦時中のことはあまり聞かれたく無さそうだった。
家族構成は父方の祖父母と叔母(父の妹)
私たち親子3人(姉は生まれてまもなく他界)。
典型的な嫁いびりの祖母と小姑との同居で
母は女中のような扱いを受け
父は母を守る為に祖母や叔母とと言い争いをし
物心ついたころには
【結婚とは自分を殺して我慢して生きること】という
まったく【憧れない】ものになっていった。
この家庭内の状況が
私の人生観に大きく影響していく。
母が他界し一年も経たない頃
世の中を震撼させる大きな事件が起こった。
その事件は【度を超えている嫁いじめ】の末に母が逃げ場として入信した【ある宗教】が関係しているとマスコミが報じた。
母が他界して寂しさもあったが
これで過去の忌まわしい事から
全て解放されて忘れられるとも思っていた。
しかしスマホに速報が入り早い段階で【ある宗教】の名前を目にした瞬間に
一気に様々な感情湧き上がり
過去から抜け出せないのだと思った。
父は壊れていく母をじっと耐えながら見守っていった。
今日は14回目の父の命日で
私の誕生日です。