見出し画像

映画:グッバイ、レーニン!

個人的に、映画はドイツを舞台にしたものが好きです。ドイツを舞台にしたものが、なぜか懐かしく感じられます。
「グッバイ、レーニン!」という東西ドイツ統合後の庶民の身に起こった悲喜劇を家族像と共に描いた作品があります。本国ドイツで大ヒットし、ドイツ歴代興行記録を更新し、また第53回ベルリン国際映画祭の最優秀ヨーロッパ映画賞も受賞しました。
この映画、激動の時代の回顧録としても見ることができますが、僕は、純粋な親子愛、ひいては家族愛の物語としてみました。「噓も方便」というのでしょうか。息子の母への愛情が純粋すぎて、感動します。母の保護を巡って、息子アレックスは、姉や恋人とも何度もぶつかります。
もしかすれば、息子アレックスとは、新しい東西統一ドイツであり、母は古き良き東ドイツ、西に先に亡命した父は西ドイツを象徴しているのかもしれません。
新しいものを受け入れるということは、古き良きものを破壊したり、放棄するのではなく、それを古き良きものを受け入れ、尊重し、心の奥底に大切に収めるというマインドの変化が要求されているのかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?