時事:松本零士(北九州市漫画ミュージアム)
うちの母親に後から聞いたのですが、僕の名前を鉄郎にしようかと本気で悩んでいたそうです。あいにく僕は鉄オタにはならなかったですが、メタオタ(ヘヴィメタルのオタク)には、なりました。
しかし、ここ北九州市(豊前小倉と筑前黒崎)は、自分にとって何か縁を感じる土地です。
かつては炭鉱で栄えた町であり、レトロな工業地帯の雰囲気を所々に残しつつ、現代では安川電機がロボット分野で世界をリードしています。
機械人間に対して悲観的な印象を与える松本零士の「銀河鉄道999」ですが、母親の生写しであるメーテルが、実は機械人間かもしれないという疑問が、最後まで鉄郎に葛藤を与えます。
過去の惨劇やそれによって生じたトラウマや罪の意識を抱えながらも、憧れの世界へ向けて勇ましく進んでいく鉄郎は、まるで戦後の日本を投影したようにも思えます。