昼シャンは、昼にシャンプーをすることではない②
続き
「MIHOちゃん、個人投資家って知っている?」
先輩に聞かれた。
個人投資家(こじんとうしか)は、機関投資家の対語で、個人の投資家のことである。(出典:Wikipedia「個人投資家」)
正直、私は全然知らなかった。
投資家というのは、資産をたくさん持っていて投資をしている人という漠然としたイメージがあった。
でも個人投資家なんて周りにいなかった。もちろん私も少々株をかじったことはある。でも自分も含め投資家だなんて言えるほどの方は周りにはいなかった。
昼シャンが似合う先輩は、ご自身が10代後半で出会った「個人投資家」の方の生き方や考え方に憧れ、目標を「個人投資家になること」と決め、その資金作りにまずは実業家を決意した。20歳で、ある部材を仕入れ、必要としているだろう企業に売り込みに行ったという。当時としてはとても新しい素材の提案であり、その使いみちや利便性から提案がとてもハマったという。さら、20歳の女性のその決意と行動力に応援し可愛がってくれる企業さんが増え、とても輝かし売り上げを残したという。
そうやって得た資金で、投資家の第一歩として投資をスタート。まずは100万円ほどの資産を投じ、損切りの練習(メンタルトレーニングも含め)を始めたのだと聞く。そして投資のノウハウを学びに株の学校に通ったり、不動産やFXなど様々な投資を経験。
ー私はまだその時点でのんびりと大学生活を送っていたー
そして、そんな当時では珍しい生き方をされているからすでに多くの方と出会い、有名人・著名人との交流も多かった。
実直に生き、様々な経験をされてきた先輩。実業家としてさらに素晴らしい功績を様々積み上げていく。
ー私はその頃ようやく大手企業に就職をして、会社員としてはたらくことになったが会社の中では順調に活躍フィールドを広げほとんどのことがとても順調であったー
先輩に再会をして、先輩から企業を動かすことや生み出すこと、個人投資家という存在を間近にして崩れ落ちた「大手企業に就職、最強説」はこういう出会いや素晴らしい経験の先輩によって「とてもいい選択肢の一つだけど、必ずしも最強ではない」という考えに自然と変わっていった。
それと同時に、ある企業の説明会に参加していた。
それはその先輩が教えてくれたのだが、携帯電話の代理店ビジネスだ。某キャリアの代理店募集説明会。そこには今まで全く知らなかった世界が広がっていた。
通信のことをよく理解したら周りがきっと喜んでくれる
通信費が安くなったらとても嬉しい
そして、時代に合っている
在庫を抱えない
契約時のショット手数料のほか、継続していただいている間はずっと小額だがfeeをいただける
説明会ののち検討をして代理店に加盟した。
私は当時もバリバリのサラリーマンだったので、投資のつもりだった。こういう世界に身を置く多くの経営者の方と同じ空気を吸ってみたかった。
(無謀さ満点でした)
「雇われて働くこと」しか選択肢を知らなかった私にとって、リアルではない「社長」「個人投資家」という世界が、まだまだ遠いけど映画やテレビの世界ではなくリアルな世界の話なんだということを体験し、グッと距離が縮まったのである。
そしてもう一つ。
私の兄弟に引きこもりになってしまっている兄弟がいた。7年近く頭を抱えながら手を替え品を替え、できるだけサポートをしたいと考えていた。でもサラリーマンのままだとどうしてもサポート=援助になりがちになってしまう。
もし会社を起こしたら、雇用ができる。
そんなことが頭にあった。
そして、私はいつの間にか「自分のこれからの働き方」について考えるようになっていた。勤めている会社は好きだけど、転勤も多い。正直今地方転勤ということもあり得る。それなら…自分の住む場所くらい自分で決めたい。
私はそう思うようになっていた。
そして、そう思うようになって程なくして当時の上司に退職願の申し出をしていた。なんとも計画性もないのだが、会社をまずはやめて初めてみようと思ったのだ。