片付けるは愛でる vol.2 「まずは全体把握をする」
今から遡ること約1年半前、2023年の立春に神戸に戻り、実家の片付けを始めた私。
まず、実家にある物量の全体像を把握するべく、家のあらゆる場所にあるものを確認。実家には長らく母がひとり暮らしをしていたので(父とはずいぶん前に離婚)、基本的には母のものと、私と姉のものがすこし。割合で言うと、母のものが9割。
しばらく時間をかけて把握したことは、「母のもの」は大きく分けて3種類あるということ。
① ふるもの
母は若い頃から古いものが好きで鬼集癖あり。一般的に価値あるもの、というより、母のアンテナが動いた好きなもの。骨董もあればただの古いもの、もある。長年、京都や大阪の蚤の市に足繁く通って、こつこつと集めるのが大きな楽しみのひとつだったので、「母の集めた好きなふるもの」がたくさんある。
② 思い出のもの
母の若い頃に仕立てた着物や洋服、私たち姉妹の幼いころの絵や作文、洋服やおもちゃ、祖父母や母や私たちのアルバム、その他、なんでこんなものまで?級の思い出の品々が大切に仕舞い込まれている。
③ 暮らしのもの
母はもったいない世代の代表選手みたいな人で、ものを手放す(誰かにあげるはまだ出来るけど、捨てるはしない)のは苦手。そして、ストック好き。「なにかあった時のために安心」だから、気に入ったものはなんでも多めに買って、何年もストックして忘れ去られているものもたくさんある。
前は使っていたけど、もう使っていないもの、もごろごろある。いつかまた使うかも?誰かが使うかも?高かったからもったいない、いろいろ、母なりの理由がある。
母は何でもメモするので、ノートや書類などの紙類も多く、いつか必要になるかも?と、見返すことなくずっと保管されている。
これらのものは家の中で何となくカテゴライズされてはいるものの、母は整理整頓があまり得意ではなく、ものが積まれたり押し込められたりしている。それでも、母はどこに何があるかを把握しているという(けれど、私はかなり怪しいと疑っている)。
家は3つの部屋とリビングとキッチンと小さな納屋スペースがある、こじんまりとした一軒家。南向きで日当たり抜群、風通しもよく、見晴らしもそこそこよい(昔は海も眺められたけど、今は高いビルが建ち見えなくなって残念)。本来はとても心地よい家なのだけど、帰った頃の私には至る場所にあるモノの重たさで息苦しい感じがしていた。
なにはともあれ、まずは全体像を把握した私は、数日間、ぐったりと途方に暮れた。
(おまけ)
残り1割の私たち姉妹のものは、洋服や靴、本、写真、書類、雑貨などがありました。
2024/08/04 新月の日に