パランティア：カープCEOからのメッセージ「I am Really, Really, Really Happy!!」
「I am really, really, really happy because we did this. 」
- Alex Karp.
2024年9月6日、パランティア社（Palantir Technologies：PLTR）が「S&P500」に加わりました。この投稿では、本日（9月10日）に同社のウェブサイトで公開された、パランティアのCEO、アレックス・カープ（Alex Karp）氏が『パランティリアン（Palantirian）』に向けて発したメッセージをご紹介します。
彼がこれほど喜びに満ちたメッセージを発したのを筆者は初めて見ました。
パランティア社は2020年9月に上場した後、パンデミックによるカネ余りの時期と重なったことから株価は急騰。その後しばらくしてのFRB主導によるFF金利の上昇と共に、小型グロース銘柄の代表格として株価は低迷期に突入してしまいました。以降、彼の企業経営にかかわる一種独特な行動や発言から、市場から変人扱いをうけることとなってから久しい中での今回の「S&P500」入りという偉業ともいえる成果を出すことができました。恐らくは、多くの苦悩と困難を乗り越えて来た中でのこの達成は、Karp氏にとっては、非常に嬉しい出来事だったに違いありません。本当に、本当におめでとうございます。
そんなアレックス・カープCEOからのメッセージを以下にご紹介します。
彼は、パランティアのこれまでの歩み、独自戦略と独自の経営、そして将来の展望について語りかけています。そして、このメッセージは、パランティアの従業員だけでなく、個人投資家を含む「テンダーズ」と呼ばれる支援者やパートナー、顧客とも喜びを共有する内容となっており、また、同社を支えるすべての人々への感謝と、さらなる成長への呼びかけが含まれたものとなっています。
01. カープCEOのメッセージ要約
我々は、GAAPベースで利益を生み、S&P 500のメンバーになるという偉業を達成した。
これは我々が「世界最高の製品」を作り上げたことと、AIや大規模言語モデルなどの重要な技術によるプラットフォームをいち早くから開発・商品化したことの成果である。
我々は、従来の「プロフェッショナル経営」を拒否し、独自のやり方で成功を収めた。
パワーポイント中心の経営ではなく、また、学術的で空虚なプログラムではなく、本質に基づいて作られた製品や文化が我々の成功を導いてきた。
我々は、世界で最も重要な組織や企業から信頼を得ている企業である。
機密機関、特殊部隊、同盟国、そして商業パートナーが、我々の製品やプラットフォームを活用しており、我々は多くの信頼を得ている。
我々の「S&P 500」加入は、”反逆者”の勝利を象徴する出来事である。
このことは、従来のやり方に囚われず、独自の道を切り開いてきたパランティアとその支持者たちの勝利を象徴する。
『パランティリアン』の方も、そうでない方も、どうぞ、下方にあるメッセージ全文（参考訳）もご一読下さい。
02. メッセージ全文（参考訳）
金曜日に、パランティアはS&P 500に加わることが決まりました。これは、パランティアにとって非常に重要で、感慨深い出来事です。なぜそれが大きな意味を持つかというと、私たちが会社を築いた方法を考えると、経済界で最も権威のあるS&P 500に加わるのは本来難しいことだったからです。S&P 500に加わるためには、GAAP（一般に認められた会計原則）に基づいて利益を出す必要があります。これは、すべての報酬、特に正当に得た株式報酬などを差し引いた後でも、実際に利益を上げなければならないという意味です。
私たちはついに成し遂げましたが、どうやってここまで来たのでしょうか？それは、世界最高の製品を作り上げたからです。私たちは西側社会の一部、具体的には機密機関の分野からスタートし、そこから軍事分野や特殊部隊、米国の商業市場、さらにはグローバルな商業市場へと進出してきました。では、どうやってそれを実現したのでしょうか？まずPDやPGなどの製品を開発しました。その後、Apolloを作り、特殊部隊向けの製品を開発し、Mavenを構築。そしてFoundryを作り、さらにOntologyを開発してAIP（Artificial Intelligence Platform）に統合しました。
これらすべての製品は考案され、商品化され、そして今ではプラットフォーム化されています。つまり、これらの製品を企業の基盤として活用し、企業が内部の複雑さに妨げられることなく、AIや大規模言語モデルといった現代の最も重要な技術をエンドユーザーとして利用できるようにしているのです。そしてこれらの技術は、他の誰よりも早く、場合によっては10年も前に、企業全体がAIや大規模言語モデルを活用するプラットフォームを必要とするだろうと予見して開発され、商品化されてきたのです。
この現実は今でも非常に革新的で、多くの人々がまだ完全に理解していないのです。
かつては、大人やプロの経営者、そして一部のアナリストが、見世物小屋のようなリーダー（私のことです）によって動かされる「フランケンシュタインの怪物」だと考えられていた会社が、今では明らかに収益性の高いダイナミックな会社となり、S&P 500にふさわしい存在として迎えられたのか、彼らにはまだ理解できていないのです。そして、私たちは自分たちのやり方でそれを成し遂げました。
現在、あらゆる企業が「プラットフォームを作るべきだ」と言い始め、また「パランティア流を取り入れるべきだ」という認識が広がっています。商業界で信頼に足る機関は、パランティアやパランティア出身者なしには成り立たないということに気づき始めた今、私たちはすでにDPO（直接上場方式でのNY証券取引所に上場）時点でその道を歩み始めていたのです。
私たちはプロフェッショナル経営を拒否しました。いま、多くの人が会社をどうやって構築すべきか、つまりパワーポイントばかり作っている人たちの、少なくとも有害であり、時には会社を蝕むような影響をいかに排除すべきか議論していますが、パランティアはそれを自然と行ってきました。私たちの製品はそれを反映しています。私たちの文化もそうです。そして、私たちの収益、さらにはその質もまた、それを証明しています。
ところで、私たちの投資家層についてですが、「個人投資家」という言葉がよく使われます。これは、自分のお金を勇気を持って信じるものに投資する人々、つまり「テンダーズ」とも呼ばれる人たちのことです。そして、私たちのパートナーのリストを見てください。「クライアント」という言葉は好きではありませんが、私たちの製品を使用している人々のリストを見てください。世界で最も重要な機密機関、特殊部隊、AIを活用したターゲティング作業、そして最も重要な同盟国の人々が、私たちを公然と、あるいは非公開で支えてくれています。彼らはパランティアを信頼しているのです。
また、米国国内外の商業パートナーを見てください。特に米国では、FoundryやOntology、AIP、あるいはそれらすべてを使用している企業があり、彼らは私たちのプラットフォームをプラットフォームとして使い始めている、またはすでに使用しています。そして、私たちの構造的な強みを見てください。パランティアは、何を作るべきかという本質に基づいて作られた会社であり、外部の無責任な人々から押し付けられるような、学術的で空虚なプログラムに従って作られたわけではありません。私たちはそうした影響を拒んできましたし、今後もそれに抵抗し続けます。それは私たち自身のためだけでなく、私たちを信頼しているパートナーのためでもあります。
とにかく、皆さん、社内の皆さんも、世界中の皆さんも、反逆者たちが勝利したことをお祝いしましょう。反逆者たちは金曜日に勝利しました。反逆者がついに門をくぐり、機関を変革する手助けをしたという出来事は、これまでに他に例がありません。そして、その象徴的な出来事がS&P 500に加わるということなのです。
これは一番重要なことではないかもしれませんが、私は本当に、本当に嬉しく思っています。私たちはこれを成し遂げたのです。みんなで一緒に。
そして未来は私たちのものです。さあ、攻めていきましょう！この素晴らしい瞬間を楽しみ、存分に祝福しましょう。ありがとうございます。
（概ね）メッセージ原文
On Friday, Palantir was admitted to the S&P 500, which is an enormous, momentous occasion for every Palantirian. It is enormous because the way in which we built the company should have precluded membership to the most elite institution in economic life, the S&P 500. In order to be on the S&P 500, you have to be GAAP profitable, which is a financial way of saying you have to make real attendees, subtracting everything—after subtracting every form of remuneration that could possibly be included, including your well-deserved equity.
We did it, and how did we do it? We built the best products in the world. We started off in one area of the West—clandestine services. We migrated into the military, into spec ops, into U.S. commercial, and into commercial globally. And how did we do that? We built products first, PD, PG. Then we built Apollo. Then we built products for the spec ops. Then we built Maven. Then we built Foundry. Then we built the ontology, and we then integrated that into AIP. All of these products were conceived and productized, and now are being platformized, meaning we are taking them and making them the base substrate of what enterprises do, i.e., using us instead of what sometimes could be described as a monster internally that prevents the use of the most important technologies of our lifetime, i.e., AI and large language models as an end user. And these were conceived again and productized in some cases a decade before anyone else even thought that you would need them, much less that the whole enterprise would turn on a platform that actually could power AI and large language models.
It’s still radical to the point where people do not completely comprehend.
They do not comprehend how we could have turned a switch and gone to GAAP profitability and gone from what adults, professional managers, and some analysts thought was a Frankenstein monster powered by a freak show leader (me) to a dynamic, clearly profitable company worthy of and admitted to the S&P 500.
And we did it our way. While everyone is now running around talking about how they should build platforms, how you should try to get Palantirian—how realizing that no credible institution in commercial life can really be built without Palantir or an ex-Palantirian—we had already begun this at the DPO. We rejected professional management. People everywhere are discussing how to build companies in a way that keeps the somewhat, if not toxic, often carcinogenic, influence of people who’ve written PowerPoints out of your company. Palantir did this naturally. Our products reflect that. Our culture reflects it. Our revenue reflects it. Our quality of revenue reflects it.
And by the way, our investor class—people try to use the term retail investor, which is another way of saying people courageous enough to invest their own money, otherwise known as tendies, in what they believe in—and look at the list of the people who are our partners. I hate the term "clients," but look at the list of people that use our product: the most important clandestine services, the most important special operators, the most important AI targeting work in the world, the most important allies, none of whom were ashamed to support in private or in public. They rely on Palantir. Look at our list of commercial partners in and outside the U.S., but especially in the U.S., that use Palantir—either Foundry, the ontology, AIP, all of the above—and are beginning, and in some cases, are already using our platform as a platform. And then look at our structural advantage of having this—a company built around what you ought to build, not what you were told to build in some weird, otherwise called artistic program that’s kind of academic and imposed upon you by people that have no skin in the game. We resisted that. We are going to continue to resist that, not just for our sake, but for the sake of our partners that rely on us.
In any case, everybody, all of you who are inside the company and around the world, should celebrate that the rebels won. The rebels won on Friday. I don’t know any other occasion like this where the rebels actually got inside the gate and helped the institutions transform themselves, and there’s no better metaphor for that than being admitted to the S&P 500. And while it’s maybe not the most important thing, I am really, really, really happy because we did this. We did this together, and the future belongs to us. So let’s go attack, have some fun, and celebrate a momentous occasion. Thank you.
以上です。
＜オリジナル・コンテンツ＞
オリジナル・コンテンツは、以下リンクからご覧になれます。
尚、本投稿の内容は、参考訳です。また、意訳や省略、情報を補足したコンテンツを含んでいます。
Palantir Technologies
（Original Published date : 2024/09/09 EST）
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だうじょん
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