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真夏の京都旅!魔界ツアーへようこそ!②

前回の記事はこちらから!


<2日目の行程>


2日目。
ホテルから徒歩15分ほどで伏見稲荷大社に行けるということで、
前日は早めにホテルに到着する予定ということもあり、
旅行前は前日中に行ってしまおうと思っていたのですが、
実際にはとてもとても行ける元気はなく、
21時にとっとと寝て、
翌日の早朝拝観に切り替えました。

2024/8/19の京都の日の出の時刻は5:20。
アラームを4:45にセットして寝たのに、
目が覚めたら4時ちょっと過ぎ。
二度寝するのは危険だったので、
のんびり仕度して、
5:10、薄明の中、ホテルを出発しました。

道がわからないので、
Googleマップ片手に行ったのですが、
伏見稲荷大社ならどこでもいいだろうと、
到着地をリストの最初にあった「伏見稲荷大社 神楽殿」にしたら、
民家の間の細い路地をたくさん案内され、
途中、早朝マラソン中の地元の方に二度見されつつ、
無事、伏見稲荷大社の敷地内に入れました。
もちろんそこは「神楽殿」が目の前でしたが😅
(Googleマップさん、正しい)

日の出と同時くらいだったので、
当然のことながら参拝客はほぼゼロ、
どこに行っても、
どこを撮っても、
きれいな風景に出会えました。

番外:伏見稲荷大社

神楽殿の近くから入ったので、
この大鳥居の写真は最後に撮ったものですが、
帰りですら人がいないという…。

お狐様に迎えられて中へ。

外拝殿から、拝殿へ。

最近、八坂神社で、鈴の緒を柵にたたきつけて遊んでいた外国人がいたためか、こちらでも鈴の緒はなくなってしまっていました。
神社は、宗教施設であって、観光地ではないことがわかっていない外国人がいるのは残念なことです…。

参拝を終えたら、
いよいよ千本鳥居へ。

奥の摂社末社にもお参りして、

早朝を選んで正解、
素晴らしい千本鳥居に出会えました。

行けども行けども朱色の鳥居という、
圧巻の千本鳥居。
今回は奥社まで行って戻ってきました。

行きは涼しかったのですが、
太陽が昇って来た帰りは暑いのなんの…。
早朝なのに、早くも汗だくです…。

ホテルに着いて涼み、
時間になったので朝食へ。
ちょうど同じツアーの参加者の方と廊下で行き会ったので、
いっしょに食べることになりました。

アーバンホテル京都名物・ライブキッチンのオムレツが食べられて大満足!

2日目最初の行程は、
化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)です。

①化野念仏寺

ここで弔われているのは無数の無縁仏です。

嵐山の山奥にたたずむ静謐のお寺、化野念仏寺ですが、
外国人の方がとても多いのです。
その理由は…

この見事な竹林です。

ここの竹は孟宗竹で、日本の真竹ではないそうです。
孟宗竹は節がひとつ、真竹は節がふたつという違いがある、
とガイドさんに教えていただきました。

竹林を抜けると、
右手には個人所有の墓地が広がります。
左手奥には、
「六面六体地蔵」さまが置かれていました。

六面六体のお地蔵様の足元の水を、
備え付けの柄杓にくんで、
天道から人道へと一体ずつ水をかけてお参りしていきます。
お参りを終えたらまた竹林を抜けて降りて行きます。

次は、「大将軍八神社」へ。

②大将軍八神社

大将軍八神社は方除・厄除をご利益とする神社で、
陰陽道・道教の信仰による方位を司る星神・大将軍神さまを祀っておられます。
八方位のうち、その年に大将軍神さまがおられる方角に移動をすると、お怒りになる、と言われています。

今年2024年、大将軍神さまがおられるのは「北」、
来年から3年間は「東」に移動されます。
この間、その方位への移動は凶となりますが、
旅行だけでなく、
引っ越しや家を建てる+その方角の部屋のリフォームも凶となります。
ご注意を!

この神社には「宝物庫」があります。
開館期間が決まっていますが、社務所で相談をすると開けていただけることもあるそうで、今回は期間外でしたが、開けていただけました。
(拝観料:500円)

宝物館横の大将軍神さま

内部は写真撮影NGですが、
八十体の大将軍神像が立体星曼荼羅様に置かれていました。
真ん中に立つと、ものすごい威圧感が…。

こちらの神像は一部が一木造、
他は寄木造とのことでした。
確かに欠損している部分に接ぎ木が見えるので、
造りの違いも垣間見ることができます。

それと、日本独自の天球儀が素晴らしかったです。
天の星に関する文献もたくさんあり、
もう少し…もう少し時間が欲しかった…!
あと、展示されていた馬具は、
宮司さんがご自身のお子さんを乗せて遊ばせていたそうですが、
鑑定してもらったら、
相当な値打ちものだったことが判明して、
「失敗した…」と思われたそうです、
とガイドさんに教えていただきました😅

③妖怪ストリート

次の場所は「妖怪ストリート」です。

ここは、一条通の両側にある、昔ながらの商店街さんたちが集って、
お店独自の妖怪を店先に置いていたり、
妖怪コスプレをして百鬼夜行をしたり、
地域活性化としてでしょうか、
いろいろな試みをされているそうです。


通りの一角に、
個性豊かな妖怪たちを展示する部屋がありました。

四畳半にこんなに妖怪がわんさかいたら、
さすがに怖いですね…💦

☆閑話休題・ランチ 「京都八百一 SAVORY

ランチは屋上農園のあるセイボリーさんで、
オシャレなフレンチをいただきました。

最初はポテトパンをいただき、
次に出てきたのは、包み紙…?

紙を開けると、
中身は、このお店の話題の一品、
「パフェサラダ」でした!

見た目もきれいで、
冷たいトマトのシャーベットも乗っていて、
すっきりした、さわやかな味でした。

メインディッシュは、
スズキの万願寺唐辛子ソース仕立て。
さすがというか、
ソースは辛さがくっきりはっきり、
でも、あまり口の中に残らないので、
おいしかったです。


④東向観音寺

ランチが終わったら、
北野天満宮に向かいます。
ですが、天満宮に参拝する前に、
まずすぐ近くにある東向観音寺へ。

ここには、源頼光が退治したという「土蜘蛛塚」があります。
祟りで家運が傾いた、と言われている土蜘蛛が祀られています。

その隣には、
菅原道真公のご母堂、伴氏廟がありました。
その高さ4メートルほどと、
とても高い石塔です。

さてお次は、北野天満宮へ。

⑤北野天満宮


天満宮と言えば、
菅原道真公を祀った天神社のこと。
とても立派な楼門ですね。

次に通るのは三光門。
太陽・月・星の3つの彫刻があるので、
「三光」と言われるのですが、
実際には星の彫刻はない、とのこと。
「星は実際に天にいつもあるので、
その光をひとつと数えて『三光』と呼んだ」という説もあるそうです。

三光はどの辺にあるかというと、
まず太陽は楼門側の上の方です。

見つかりましたか?
赤い丸が太陽です。
次に月、
ちょっと暗いですが太陽と同じ位置に金色の丸が見えていますね。
これを月と言う方もいるし、
赤の丸を朝日、この金の丸を夕日と言う方もいるそうです。

では、金の丸が夕日なら、
月はどこに、ということですが…

見つかりましたか?
月と言えば「うさぎ」、
二羽のうさぎの間に、
上を向いた銀色の三日月があるのがわかりますでしょうか?
これが月なんだそうです。

そして、星らしきものはやっぱり、
見つかりませんでした。

さて、この門を抜けると、
荘厳な御本殿が見えてきます。

菅原道真公といえば牛。
北野天満宮にも、
あちこちに伏せている牛がいます。

これは菅公が丑年だったことが関係していて、
配流の地・大宰府で亡くなった際にも、
ご遺体を牛車で牽かせ、
留まったところに埋葬するようご遺言を遺されたことに由来します。

北野天満宮のいろいろなところにいる牛は、
どの牛も基本的に菅公のおられる方角を向いて伏せていますが、
手水舎の近くの牛だけは、
門の外を向き、赤い目を見開いています。

これは、門から悪いモノが入って来ないよう、
常に見張っているからで、
そのために目が充血して赤くなっている、
ということなのだそうです。

そして、御本殿の屋根のすぐ下にはたった一匹、
立っている牛も彫られています。
真ん中あたりですが…見えますでしょうか?

こちらの手水舎にはほおずきがたくさん浮かべられていて、
非常に風流でした。

次は、千本ゑんま堂 引接寺(いんじょうじ)です。

⑥千本ゑんま堂 引接寺

千本ゑんま堂 引接寺には、本堂に2.4mの閻魔さまがおられます。
お写真はNGだったのですが、
閻魔さまが怖いお顔をなさるのも、
人間に生前の罪を反省させるためで、
本当は非常に慈悲深い方なのだというお話を、
こちらでもうかがいました。
そして、閻魔さまをお祀りされている寺社では、
必ず小野篁公のお話も出てきます。

また、こちらのお寺の裏手には、
紫式部の供養塔がありました。

塔は、高くなればなるほど、
供養の意味も大きくなる、
と言われています。
こちらは裳階を数に入れるか入れないかで、
九重とも十重とも数えられます。
とても立派な塔でした。
傍らには紫式部の銅像も…。

次は、紫式部と小野篁公の墓所へ。

⑦紫式部墓地・小野篁墓所

堀川北大路の途中に、
ひっそりと、紫式部の墓地と小野篁公の墓所はありました。

左が紫式部、右が小野篁公の墓所です。
どうしてこのような配置になっているのかというと、
「源氏物語」によって多くの人の心が惑わされた、
といううわさが広まり、
死後、紫式部は地獄に落ちた、
と言われています。
小野篁公は、閻魔さまの隣りで、
人間をひとりでも多く救おうと尽力なさっている、
とのことで、
「源氏物語」を愛する方々が、
紫式部の罪を小野篁公に執り成していただこうと、
既に在った小野篁公の墓所の隣りに、
紫式部の墓地を移したから、とのことでした。

鉄輪の井戸と同じくらい、
大通りの途中にひっそりと入り口があるので、
行かれる際には場所を確認してから訪問なさってくださいね。

⑧晴明神社

今回、わたし的に一番心に刺さっていた行先は、
スーパーパワースポットと言われる、
この晴明神社です。

平安時代の陰陽師と言えば、
やっぱりこの方、
安倍晴明公を置いて他にはいません!

入り口には晴明桔梗の提灯が下がり、
傍らには秋の気配を伝える桔梗が咲き始めていました。

二の鳥居を入ってすぐ右手に、
晴明公が念力を使って水を湧かせたという、
晴明井があります。
流れる水がその年の恵方を向くよう、
上の石はぐるぐる回せるようになっています。

拝殿と、向かって左には晴明公の銅像がありました。

お参りを済ませて、
御朱印帳もいただき、
一条戻り橋へ…と思ったところで、
落とし物のアクシデントが…!

「なんでよりにもよって晴明神社で~💦」と思いつつ、
一行の方々には戻り橋に行っていただき、
私は神社の巫女さんに相談したりしていて、
最終的に戻り橋には行けたのですが、
写真を撮る元気がなくなっておりました…。
一応、晴明神社の次は、

⑨一条戻橋(いちじょうもどりばし)

晴明神社から歩いて5分ほどのところにあり、
欄干だけ、つい最近付け替えたそうです。
古い欄干は晴明神社に移築後、
ほんの少し橋っぽく作り変えられて、
渡れるようになっています。

あの世とこの世を結ぶと言われる一条戻橋、
「戻る」と名がついているように、
あの世からこの世へ戻って来る時に使われる橋です。

平安の世では、
相当怖がられた橋だったんだろうなと思います。


と言うわけで、
2日間で17か所を回る、という、
なかなかハードな旅程の「京都魔界ツアー」でしたが、
いかがだったでしょうか?

京都の中でも、
マニアックな場所ばかり選ばれたこのツアー、
もしご興味を持たれたらぜひ、
この行程で回ってみていただけたらと思います。
(あいにく、このツアー自体は8月に3回だけ催行され、
最終日程はキャンセル待ちだそうです…)

今後も、
行程が特殊で面白そうなツアーには、
どんどん参加してみようと思っています。
そして、京都にはまた、
近いうちに別の旅程で行くつもりです。

さあ、次の目指すべき寺社仏閣はいずこへ…?!


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