MMDダンス動画を作るときのコツ
MMDと各種MMEとAviUtlを使ってキャラクターのダンス動画を作る際、エフェクト盛りなどで迷走する人向けです。AviUtlは プラグイン , スクリプト で魔改造してるのが前提です。ちょくちょく思想が挟まります。
過去にやった失敗を元に書いています、お暇な方はニコ動開いて粗探しでもしてみてください。
※お借りする全てのデータの規約が「改変可能」である前提で書いています。動画に使用するデータ全ての規約を守りましょう。版権作品のファンアートだと、公式から二次創作ガイドラインが発表されているかもしれません、確認しましょう。規約を守れない場合、その動画は作ってはいけません。
MMDでの編集
プロジェクト
モーション , カメラ の調整用にプロジェクトを作る
(最終的に画面に帯を付ける場合、ScreenTex改変_レターボックスを適用するとやりやすい)
照明 , エフェクト の調整用にプロジェクトを作る
カメラ
VMDサイジングに通す
顔のアップショットのフレームを選択→視野角を20以下に調整→カメラ位置調整
(演出上の事情がない限り、顔のアップショットでは視野角を狭くする
キャラクターをブスに映す行為は、モデル製作者への冒涜だ)
キャラクターモーション
VMDサイジングに通す→モデルに適用
手や頭の位置合わせがうまくいっていないフレーム を選択→ボーン位置角度補正
首回りのボーンは特に角度過大になりやすいので、顔を下げる動作の際は顎が鎖骨辺りにめりこんでいないかよく確認する
まろやかMMDに通す→ ‘センター , グルーブ , 足IK 以外’ に適用
腕を回す動きが自然になる
'変な動きになるボーン , 変換時にエラーが出る場合 だけ' 元のモーションを適用
まろやかMMDとVMDサイジングの処理は共存しづらい
(推測 : 多分おそらく、元の数値に+-している式が取り払えていない?
エクセルで開けば確認できるのでやりたければやっておく)
リップモーション
実際に観察すると分かるが、人の唇は音ごとにわずかに動く
しかし、現実通り音ごとに動かすと、忙しなく野暮ったい印象を与える
'長い音符の後に必ず口の形を変える'をルールとし、他は3音符に1回程度の数値変更でよい
まあそれでもめちゃくちゃキーフレーム打つことになる、頑張れ
シェーダー
PostAdultShader.xをMMDに投げこみ、エフェクト描画順で前の方に設定する
(シェーダーにraymmdを使用する場合には、そもそもPostAdultShaderを使う必要があるか自分の頭で考えること)
MMEタブでキャラクターモデルのチェックを外す
TrSiを好きにいじってかかり具合を調整する
ボケ系エフェクトの使用が前提だが、これをしておけば背景がそれっぽくなる
トゥーンシェーダーを使うときに気をつけること
MMD標準のエッジはOFFにする
エッジが欲しいなら改造Croquisを使う
'改造Croquis を入れたことで出現した全てのタブ' で顔まわりの材質のチェックを外す
(もしくは顔周りの材質にColorDrawCanceler.fxを適用する)
トーンマップや色調補正エフェクトをあれこれかけるより、光と影の割合 , 境界のぼかし具合 , に集中すべき
MMD , MMEでのエフェクトは、三次元的な情報を必要とするエフェクトに絞る(WorkingFloor , AutoLuminous , 空気遠近 , 空中に漂う埃 , SoftParticleEngine MotionBlur2.2 , DOF系 など)
色調 , 光のボケ具合 についてはAviutl1本で完結させた方が調整しやすく、計算軸が減るためPCに優しい
前髪影がほしいときはポスト前髪影を使う
raymmdを使うときに気をつけること
MMD標準のアンチエイリアスをOFFにする
raymmdのToon化はしなくてよい
大抵の場合、PostMultiShadowのToonを使えば望む結果が得られる
顔にかかる影の形は綺麗にしておきたい
↓
PMXエディターでモデルを開く→別名保存→モデルの顔面のポリゴンを選択→プラグイン '選択頂点の法線をZ軸方向に向けます' を適用→別名保存
SSAOMapタブでモデルの '顔 , 白目 , 瞳 材質' にSSAO visibility 0.0.fxを適用
raymmd付属(extensionフォルダ)のLightBloomは大人気だが、必須であるケースはまずない
(二次元的な処理に限られるが)AviUtlのグローで似たような光のボケ方を設定可能
本当にLightBloomを使うべきか自分の頭で考えること
部分的に別のシェーダーを使う場合、Mainタブに放り込むと明るくなりすぎる
MaterialMapタブに適用することでシェーダー本来の計算結果が得られる
(または、Mainタブにシェーダーを読み込み、 raymmdの追加によって出現した全てのタブ でその材質のチェックを外す)
MMD標準照明以外のライトを追加したら、'ライトの追加によって出現したタブ 以外のタブ' でライトのチェックを外しておく
(本来欲しくない部分にも計算が走るので、このミスをすると出力が多少モタつく)
エフェクト
WorkingFloor
動画で使う全てのステージよりも大きく設定する
(切れ目があると見栄えが悪い)
位置のY方向を0より大きい数字に変更する
(ステージの床よりわずかに持ち上げないと、点滅する 0のままだとPCへの負荷が大きい)
SSAO
数値を盛るな
かかってるのか分からなくなるまで不透明度を下げろ
不透明度を下げろ
なくてはならないエフェクトだが、とにかく薄くしろ
暗いシーンでも薄くしろ、大丈夫、暗い部分はライティングで潰れる
SSAOは薄くしろ
ポップな印象にしたい場合
モデル縁取りエフェクトをキャラクターモデルに適用する
(縁取りの太さは画面に対する比率ではなくポリゴンからのパスの太さで決まるため、カメラ位置によって印象が変わる)
モデル縁取りエフェクトをDOF(ボケ)系エフェクトの下に配置し、縁取りエフェクトの透明度を下げると 'モデルの輪郭に沿った二次元的な光彩シャドウ「のような」効果' が得られる
('ARGB出力→AviUtl上で動画を2本読み込み→フル尺で光彩シャドウ' よりはPCへの負荷が少ない)
AviUtlでの編集
タイミング
音楽を1フレーム後ろにずらす
(人間は視覚認識にだいたいそのくらいかかる)
色調補正
レイアウト , 配色 に著作権はないため存分に好きな表現をしてよい
(が、あまり露骨なパクリ方をするとお気持ち表明が飛んでくる
法的に問題はなくとも、倫理面のトラブルを避けられる程度のオマージュに留めておくこと)
どんな色調にしたいか明確でないときはカラーパレットサイトを活用する
(どれすき?lahicadyは Color Hunt がすき)
グロー
しきい値を高く設定することでAutoLuminousのかかった範囲だけを加工できる
二次元的な処理ではあるが、拡散値を上げればLightBloomのような効果がかかる
(LightBloomは重いのでやたらめったら使うべきではない)
しきい値が高いものと低いものを重ねがけすると画面のコントロールが簡単
(その分PCへの負荷は増えるが、ここは必要な妥協だ)
手ブレ風加工
動画を5~10%程度拡大し、縦横にランダム移動をかける
数値は小さめにする
字幕
字幕編集用のプロジェクトを作る
儚げ , シリアス , 高級 などの雰囲気を表現する場合にのみ細い明朝体
それ以外は太いフォントを使う
(スマホ画面では細いと見づらい 視聴時の印象に影響しないなら編集の意味がない)
フォントにも利用規約はある
規約を守れ
必ず光彩シャドウをかける
光彩シャドウの透明度は78~98%程度にしておけば文字の邪魔にならない
必ず光彩シャドウをかける
背景が暗い場合は光彩シャドウの色を白にする
必ず光彩シャドウをかける
必ず光彩シャドウをかける
必ず光彩シャドウをかける
必ず光彩シャドウをかける
薄くでいいからとにかく必ず光彩シャドウをかける
(光彩シャドウのない字幕が許されるのはフラットデザインキネポ映像界隈だけ
お前はそこに属していないのだから、字幕には必ず光彩シャドウをかけること)
ぼかし
'AviUtlで作った フォント , 図形' にぼかしを1だけかける
(AviUtlっぽさを消す)
光彩シャドウより先に描画されるよう、スクリプトの順序を変更する
その他いろいろ
二次的著作物の著作者にも著作権は発生する
'AI学習 , 転載 , 保存 , コラージュ 禁止' の透かしは入れたか?
透かしを入れても嫌がらせはされるが、透かしを入れないと悪質な奴の訴訟に手間取る(意思表示がないと解釈される)
研究者でもないただの一個人がちょっとPythonライブラリいじったくらいで遊べるような検索型画像生成エンジンは全て無断学習のリークモデルが基盤にある
MMD作品を無断で集めたLoRaも存在する
無礼者が誰なのかを明確にするために、禁止事項の意思表明は必要だ
二次的著作物の著作者にも著作権は発生する
クレジット
規約守れよ
クレジットも忘れるなよ
MMDクレジットがいいよ
コンテンツツリーが機能してない(2024年8月18日時点)から動画内にクレジットあった方がいいぞ
動画書き出し
H.264コーデックでmp4書き出し
(PCに入れてない?あのH.264コーデックを?入れなさい)
H264出力プラグインのプリセットからニコニコを選択
4K編集は重い 1080pにしておく
アンチエイリアスエフェクトのために4K書き出しとかしなくていい
MMD関連の配布データはほとんどが4Kを想定していない
(画面が大きくなるほど、配置の荒が目につくようになる
そのため劇場版アニメの作画マンには高い技術が求められる)
おい、動画はできたか?
おとなしく投稿しろ
見せろ、見たいから
以上、ぼやきでした。