ほしらの妄想劇場【未来から来た男】
【ほしらの妄想劇場】 「未来から来た男」 「実は俺、未来から来たんだ」
星さんは呟いた。
オレ達は家まで帰る線路沿いの道を歩いていた。
「え、もう酔っぱらった?まだ5時だよ」
「まあ、別に信じなくてもいいけど、未来から過去に来たものの、帰る術を無くしてな。ほら、あそこの踏切あるじゃんか」
と、彼は顎で踏み切りの方を指した。
「電車が通る時に、あの電線がパチっとなるタイミングがあるんだよ。急行じゃ無くて各駅の時に」
俺は何の気無しに電線を仰ぐ
「もうすぐその時なんだよ。俺、未来に帰るから、また会おうな。未来で」
「はあ・・・」
「じゃ、そう言う事で」
「どう言う事だよ!」
星さんは俺にニヤリと笑うと、踏切から少し離れた線路沿いに立った。その時、電車が通過した。各駅停車だ!その時、音もなく雷鳴が響いた!音がないので響いたと言う表現は妥当ではないが、兎に角そんな感じ。そして一瞬、何かが光った!
星さんは消えていた。
星さんとは1年前にアイドルグループのコンサートで知り合い意気投合した。家が近かった事もあり、良く飲みに行った。
星さんは俺に色んな話をしてくれた。
世の中の仕組み、人類の中の一握りの存在が世界を動かしていて世の中に起こる騒動、戦争は仕組まれたものなんだと。
今回のパンデミックも?
と、俺が聞いたら苦笑いしていた。
俺はただの都市伝説好きのおっさんの戯れとして聞き流していた。
でも、
実際彼がこの時空から姿を消し去った今、彼が話した事って言うのは俺たちに託したメッセージなのかもしれない。 ・・・いやいや、ありえない。
うーん。ビール二杯でここまで酔うとは。
しかし、俺は家に帰る道すがら、彼の言っていた事を思い返していた。
所々何かのキーワードみたいな事を良く語る男だった。
でもさ、星さん、
メッセージがさあ、ざっくりすぎるんだよな!
本当に未来から来たんならもう少し具体的に教えて欲しかったな。
ホントそういうとこ!! ※物語はフィクションです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
この内容のショートドラマを
YouTubeで動画でアップしてます。
セリフやト書きは動画では尺の都合結構カットしてます。
上記のストーリーが完全版です。
興味持たれた方はYouTubeも是非ご覧ください!!
動画URL
https://youtu.be/IHX0gBQsNNQ
チャンネルユーザー名
星羅ほしら福田