オーガニックは完璧じゃなくていい −オーガニックとラーゴム−
私たちのスイーツショップで使用する素材はオーガニックのものを使用しています。
でも、オーガニックを追求していくと色々と壁にぶち当たることって多いです。
例えば、スイーツと乳製品。
身体や環境にやさしい選択としてグラスフェッドの乳製品を選んでも、<牛のメタンガスが環境を破壊している>と言われたら乳製品使ってること自体環境にとってどうなの?
という話にもなります。
『ナッツ類はオーガニックのものを輸入しています』と言っても、<外国から長距離輸送してくるってことは大気汚染に繋がりますよね?>
とか
そんなこんなを追求していくと最終行き着くところは”人間が生きていること自体が罪”みたいなところまでいってしまって、とんでもない無力感や絶望感に襲われたり大袈裟ですが生きててごめんなさい…みたいな気持ちになったりもします。
でも、そんな時思い出すのが”Lagom”という言葉。
オーガニック先進国スウェーデンの言葉で<ちょうどいいバランス>という意味の概念的な言葉です。
『バランスをとる』これって心の有り様としてすごく大切だと思っています。
スイーツが食べたくなった時、
例えばそれがオーガニックのものじゃないコンビニスイーツであったとしても食べたいと自分が思ったなら食べていい
でも食べたなら次の日は地元の有機農家さんのお野菜を買って晩御飯に食べる
とかちょっと『やっちゃったなぁ』って思うことがあっても、別のところで次は人と環境にやさしい選択をしてみる
そうやって自分の中でバランスを取ることを意識して過ごしていると、不思議とだんだん心が落ち着いてく気がして、それをちょっとずつちょっとずつ積み重ねていくと、だんだんと自分に自然に心地いい選択を一つでも多くできるようになっていく。
人も植物も動物も傷つけない選択を完璧に選択することはとても難しくて考えただけでも途方に暮れてしまうけど、どんなに小さいことでも今の自分にできることで選択していくことで確実に何かが変わる。
それを一人でも多くの人が意識すると世界はすごいスピードでみんなが幸せな方向に進んでいくはず。
そんなわけで私は美味しいスイーツを作るために、乳製品もナッツも使ったりします。でもその代わりオーガニックのものを選びます。
完璧ではないけれど今の私にはちょうどいい一つのバランスの取り方。<Lagom=私にとってちょうどいい>なあり方。
それでいい。そこから始めればいい。昨日より今日、少しずつ自分の理想に向かってオーガニックでラーゴムな選択できる自分でいられるように。
もし、ちょっと落ち込むことがあっても『ラーゴム、ラーゴム♪』
心を軽く、幸せにする魔法の言葉です。