働きやすい職場をつくるための考え方
働いている人にとって、仕事とは人生の多くを占めるにも関わらず、仕事をしたり職場に行ったりすることが憂鬱だと思う人は多いはずです。
どうすることもできない内容もあるかとは思いますが、大抵の場合、仕事の悩みとは人間関係にまつわることです。基本的には、何らかの解決にむけた努力をすることができるのではないでしょうか。
ここでは、働きやすい職場環境を実現するために、代表者や上司が、どのような考え方をしていけば良いのか、考察していきたいと思います。
福祉施設の場合、法人の代表者や各事業所の施設長が、その場所におけるトップということになります。まずはその人たちが、職員にとって働きやすい職場環境や雰囲気、仕組みを作っていこうという意思があるかどうかが重要です。
では、具体的にはどのようにすれば、職員がここでずっと働きたいと思える職場環境を作ることができるのでしょうか。
それは簡単です。
「自分が職員だったらこうされたい」「こんな時はこんな対応が良い」ということについて、常に具体的に想像しながら、実現していくことです。上長としての立場でモノを考えるのではなく、自分が一職員だった場合にどうされたいのかという視点に立つことが必要だと思っています。
人は、指導職や管理職になると、職員を指導することや管理することばかりを意識しすぎてしまいがちです。自分が一職員として働き始めた時のことを忘れてはいけません。
「現場から声が上がっていないから」というような待ちや逃げの姿勢ではなく、想像しながら、自分で考える必要があるのです。
求人情報には、『私たちの法人は、人を大切にする、誰もが働きやすい職場です』などと、誰でも言うことができる表現が溢れかえっています。
人手不足と言われる福祉業界において、上の立場の人は、どのように人を大切にし、働きやすい職場とはどのような職場なのか、振り返って考え続ける必要があるのではないでしょうか。
志をもって入職した職員が、大変ながらもやりがいを感じ、帰属意識をもち、充実した日常を送ってほしいと願っています。