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恋愛遍歴。あなたが私に与えてくれたもの。
|初めての彼が教えてくれたこと
初めての彼は17歳のとき。
22歳のあなたは、私に大切なことを教えてくれました。
それは「私らしく生きる勇気」でしたね。
あなたは、家族関係が良好でない私の唯一の逃げ道となってくれました。
家族との衝突の原因は常に私の進路でした。
好きなことを仕事にしたいという私。
普通の人生を歩んでほしいという両親の願い。
あなたがいなければ、私はきっと自分の生きたい道を両親の前で強く指し示すことなどできませんでした。ありがとう。
|2番目の彼が教えてくれたこと
2番目の彼は23歳のとき。
30歳のあなたは、私に大切なものを与えてくれました。
それは「フリーランスで生きるという決意」を固めさせてくれたことです。
これはあなたにとっては不本意かもしれません。
だって、当時の私をあなたは「そんなこと、お前にできるわけがない」と否定したのですから。あなたは私の野望とは反対に、家族を大事にする、仕事は仕事でプライベートを充実させればいいというメッセージを私に残してくれました。
きっとあなたは予感していたのでしょう。
私たちの向かう場所が違うということを。
一緒にいたかったから、私の在り方を否定したのでしょうか。
けれど、皮肉にもあなたの否定が私の野望に火をつけました。
一層に、自分の力でご飯を食べていくという挑戦をしたいと思えたのです。
あなたのおかげで10年後の今、ご飯を食べていけています。ありがとう。
|3番目の彼が教えてくれたこと
3番目の彼は25歳のとき。
28歳のあなたは、私に教えてくれました。
それは「私が自立するための手段」でしたね。
2番目の彼と別れてすぐに出会ったのは私よりも一歩先をいくあなた。
感情優位で、自分の意見を論じる経験も少なかった私とエリート街道まっしぐらだったあなたは生きてきた人生がまるで違うものでした。
あなたと私はあまりにも真反対だからこそたくさん衝突もしましたね。
でもその衝突で学ぶことも多く、あなたの揺るぎない安定した精神はとても心強かったです。
何より、あなたは私に、論じる力・ビジネスを組み立てる力というもっとも私が学ばなければいけないことや勇気をたくさん、たくさん与えてくれました。
あれほどにまで歪みあってしまいましたけれど、正直あなたには感謝し尽くせないほど感謝しています。
|4番目の彼が教えてくれたこと
4番目の彼は私が28歳の時。
25歳のあなたは、私の夫という特別な立場で教えてくれました。
それは「私にとっての愛とは何か」についてでした。
20代は自己を確立することで精一杯だった私は彼氏がいながらも、恋愛に本気で向き合ったことはありませんでした。正直、あなたと出会い、付き合って結婚したときもその延長線上にいたのです。
あなたとの結婚生活は、安寧な暮らしでした。
ですが、私はただ安寧な暮らしを求めていたわけではなかったということにようやく気づいたのです。欲しかったのは、本当の愛でした。
当時のあなたはあなたなりに私を心から愛してくれたと思います。
ですが、もしかするとそれは“世間一般的に良しとされる愛”を演じていたのではなかったでしょうか?実のところ、私があなたに対してそうだったのです。
30歳を手前に結婚をし、平穏に暮らす。
それが社会のあるべき姿だと、その枠に収まろうとしていました。
心から愛しているかと問われれば、即座に頷く覚悟もないままに誓いを立てたことを心から申し訳ないと思っています。
その本音を隠し、あなたの妻を続けていましたがそれは本当の私ではなかったのです。ですがそのおかげで、愛について本気で向き合おうと決意ができました。
あなたには幸せになってほしいと思います。ありがとう、ごめんなさい。
|5番目の彼が教えてくれたこと
5番目の彼は私が33歳の時。
27歳のあなたは、私に教えてくれました。
それは「全力で愛すること」でしたね。
夫との離婚をきっかけに決めたことがあるのです。次に人を好きになるときは、心から人を愛したい。例え相手に裏切られても愛し続けられるほど、と。まさに、あなたがそうでした。
私はあなたを全力で愛しました。それはあなたにとって重たいものだったのかもしれません。7歳も年下のあなたは私の過去を見ているようでいじらしく、その未熟ささえ愛しく思っていました。
人を愛することが初めてだった私は狼狽えました。
あなたを失う恐れ、すれ違う不安、憤り、怒り、憎しみ、恨み。
全力で愛しいと思う日と全力で憎いと思う日が行ったり来たりする感情を味わいました。
今ではもう二度と経験したいとは思いませんが、人生の一度でもそんな未熟で至らない、醜い愛の示し方を経験できたことを心から感謝しています。あなたを失った代わりにかけがえのないものをたくさん手にできました。ありがとう。頑張れ。
| 6番目のあなたに教えてもらいたいこと
6番目のあなたは、36歳を迎えた私のそばにいてくれていますね。
あなたとの出会いは私にとって夢のようなものです。
私があなたに教えてもらいたいこと。
それは、「愛し、愛される幸せ」です。
本当のところを言うと、ずっと探し求めていたものなのです。
愛し、愛される幸せはおとぎ話の中だけだと
どこか冷めた目で見ていた日もありました。
愛する余裕がない時代もありました。
愛に向き合いたいと思って、たくさん失敗もしました。
その上で、今度こそ本当の意味で実現したいと思うのです。
自分よがりに愛するのではありません。
あなたと私の心地よい距離を整えながら
お互いに敬愛の気持ちを心に留めながら
いつもやさしい気持ちであなたを思っていたい。
すでに私はあなたからそういうギフトをいただいています。
あなたという存在に心からありがとう。愛しています。
|恋とは、愛とは
誰かと恋をすることは、仕事で成功する以上に尊いことだと思うのです。
人を愛するというのは、この世の理を理解することであり
魂が何よりも求めている学びがそこにあるからです。
多くの社会人は、惚れた腫れたより、社会で成功を手にすることのほうが重要だと考えるでしょう。だって、愛で腹は膨れませんから。
ですが、愛で腹は膨れなくとも生きる気力は湧いてくるのです。
お金も名声も手にしても愛に飢えていれば、それは生きていると言えるでしょうか。
誰かを想う気持ち、優しい気持ち。
そのやり取りで人は生きています。
その尊さを深く実感し、魂に刻み込むことができるのが恋愛なのです。
過去、ご縁があって私と深く関わってくれた彼らのことを当時のように想うこともなければもう出会うこともないだろうけれど、私は心から感謝をしています。
今、一緒にいてくれる彼もいつどうなるかなんて先のことはわからない。
けれど、いや。だからこそ。今一緒にいるこの時間を存分に味わい
心からの感謝と愛をふんだんに与えたいと思うのです。
傷つくのを怖がって愛を出し惜しみしたり、素直になれないことで失ってきた恋愛を経てきた今だからこそ、そんなふうに愛と向き合うことができるのです。