洋画観ないおじさんのその理由。
映画は大好きですが、観る95%が邦画。何故って、残念ながら生まれも育ちも日本国でございまして、致命的に英語がわからない。もう悲劇でございます。この時点で、つくり手の思いがググッと目減りし、ググッと戸田奈津子の思いが入ってくるわけです。あゝ嫌だ嫌だ。
そんな捻じ曲がった感覚しかない映画好きが本日(2018年9月30日)観たのは、年に5%の洋画「ラ・ラ・ランド」。
相変わらず観ている最中に、英語コンプレックスで打ち拉がれる。つまり、イイ映画なんですよ。すごくイイんだけど、
「Jazz is dying」
がするりと入ってこない。英語はもちろん、Jazzが身近に存在しないですから。むしろ以前書いた「SUNNY 強い気持ち・強い愛」におけるTKサウンドの方が心に刺さっちゃうわけです、悲しいことに。…悔しいなぁ、LAに生まれたかった。
まあ、それを差っ引いてもVODではなく、映画館で観るべき、観る価値のある作品でした。「セッション」でもJazzをドラマティックにドラスティックに描いたデイミアン・チャゼル監督。今度はJazzを徹底的にエンターテインメントに振ってきた。
ミュージカル映画が苦手な人も多いと思うけど、該当シーンを超えるごとに物語にどっぷりハマっていく関所のようなもの。時間が経つにつれ、よりロマンティックに大袈裟にエピソードが心に沁みこみます。
終わり方は、ある意味ハッピーエンド。いや、あれはハッピーエンドと捉えなきゃいけない。世の中にある幸せは千差万別。人生における、とある一つの幸せを目撃できる良作。でも、Jazzに対するPopsの描き方が残酷なまでに心に刺さります。
惜しむべくは、やはりJazzから程遠いこの地に生まれてきたという事実。せめて英語を習いはじめようかしら?と人生で268回目ぐらいに思いました。いつも思うだけなんですけどね。