朝井リョウの医療エッセイ
【風と共にゆとりぬ】を読んだら、その前作エッセイ集である【時をかけるゆとり】を読まずにはいられなくなった。
眼科医とどんな攻防があったの?
知りたい読みたい今すぐ【時をかけるゆとり】を。
で、読了。大した攻防戦でもなかったが、満足。読む人が読めば、どこの眼科医かがわかるのね。複数の人間が「朝井リョウのエッセイに、あなたのことが書かれてますよ」とご本人に報告通告密告したんですね。
その眼科医本人も、こんなこと書かれてても知人に配るためにこのエッセイ集をたくさんお買い上げくださるのね、太っ腹。
おかげで次のエッセイ集【風と共にゆとりぬ】で続編が書けたというわけか、朝井先生。
ゆとりぬに収録の『肛門記』は、涙なくしては読めません。悲しみの涙ではなく、爆笑のそれですが。私もかつて痔主だったので、ひとごととは思えず。
妊娠、出産を経て痔主になった私は、ある日つまらない事で夫婦喧嘩をした。
夫の言い分があまりに了見が狭い。「貴方みたいなのをね、ケツの穴の小さい男って言うんだよ!」
それに対して、夫がこう放った。「ふん!ケツの穴に痔をもつ女!」
私はショックでもう言い返せなかった。誰の子を宿して私は痔になったんだ?
貴方のせいです。