第19回 すみれや茶会
茶譜
2023大庵老欉蜜蘭香 #バンブー茶館
Yiwu No 5, Autumn 2016 #puerist
丁家老寨紅餅2019年・秋天 #プーアール茶ドットコム
本金彩青花月季図中山杯
本景徳鎮青花薔薇図杯
本景徳鎮描本金乾隆藍ブルーオニオン小壺
#国際景徳鎮試験場
例年になく暑い秋、体は秋モードのはずだけど、体と環境のギャップがあるので、春と秋のお茶の違いを引き続きテーマにした。
秋茶の茶気は体外に出にくいので、お茶会の後に少し体が熱くなるかもしれない。
参加者の話題は以下の通り世間話をしながら。
複数の言語で真理を探ること、能舞台での主体の景色化、気は動きの中に存在すること、法のディスクール、構造主義的な言語観、言葉とそれ以外あるいは言葉の外部。言葉なしで認知は有り得るのか。
イメージとしてのアメリカと中国、フランス語の持つ情緒性と英語化するフランス語、AIの限界と公正性と孕む問題。
確かにAIが米英語を元にしていると、世界は米英語化するかもしれない。
最初の茶葉は茶気の戻りが心地よく、次のお茶は秋茶らしく気は戻らずに地に向かう。最後のお茶は、天地が一つとなるように、これまでのお茶の茶気も含めて、上下に巡回する。秋の旬のお茶の持つ力。
さらに生掛け焼成の小壺を通した湯でお茶を飲む試行、拡散していた茶気がカプセル化され、覚醒したとの感想。
この生掛けの小壺は、現代茶が誕生した宋時代のお茶を再現することを意図した茶器だと思っており、お茶の思想には朱子学があると想像する。
優劣はないが、茶気の質の観点から、白磁の気が拡散するような、道教的な内外気の一体の感覚から、朱子学の中庸と覚醒の感覚を得て、茶会を終えました。古典的中国茶と標榜しても、その古典が道教なのか朱子学なのかにより、目指ところは異なります。
最後のお茶について、茶湯の色が普通の紅茶と違うとの観察は、これらすべてのことの重なりかもしれません。
季節と体調にずれが生じている中での茶会でしたが、参加者の皆さんと、小さな世界と時間を共有でき、正に壷中有天を感じられたことに感謝いたします。