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起業と神様の関係:内省して次に進む勇気をくれる存在 @mikaikeda6
おはようございます。7月もあと少し!九州や近畿地方の梅雨明けが発表され、関東も早晩梅雨明けしそうです。
暑い季節になると思い出すのが、会社設立の頃のお話。
ラブソルは2014年の8月1日に設立しました。
7月26日くらいが退職日。退職日の前に有給も数日はもらってたので、起業後にオフィスにする場所の準備、色々な買い物をしたりバタバタと過ごしました。
そして迎えた当日の8月1日。
法務局で届けを出したのかと思いきや、そこは専門家である税理士さんにお任せして、創業メンバーで会社代表の私と由香は京都にいました。
大事な日に一体京都で何をしていたのかって???
「神頼み」をしていました。
そうなんです。京都にある、折上稲荷神社で祈祷を受けていました。
梅雨明けして夏本番、しかも京都の夏は暑い!祈祷を受けながら汗が噴き出してきて、背中をつたって流れるのを感じました。
そんなに長い時間ではないはずなのに、神主さんの祈祷が永遠の時間のように感じられました。
あ、暑い中だるい時間だったという話ではありません。
会社を辞めて、手探りの中、これから新会社を始めることについて、もちろん意味としてはわかっていたし覚悟もできていました。
ただ、どうしても現実味がなかった。それが、祈祷を受けながら徐々にに現実味を帯びていくような、少し恐ろしさを感じるような、そんな不思議な感覚を覚えています。
それが終わってほっと一息ついた頃だったでしょうか、会社設立の手続きをお願いしていた専門家から「無事に手続き完了し、会社が設立できた」という連絡をもらいました。
会社はまだ生まれたばかり、書類上あるだけでなんの実態も実績もない。それでもやっぱり「この世に生まれた」というのは嬉しいものでした。
ちなみに、なぜ京都にある神社をわざわざ選んだかというと、折上稲荷神社が「働く女性の守り神」と言われているからです。
女性二人でスタートした会社なので、その言葉に惹かれたんです。
その後、設立2年目~5年目まで、できる限り毎年お礼参りに京都に行きました。時期は7月~9月くらいの間に。一度行かれなかった年は、電話で申し込みお札を送ってもらいました。
毎回、やっぱりものすごく暑くて、吹き出す汗で会社設立当日を思い出すのでした。
5年前に会社作った日に祝詞をあげてもらった京都の折上稲荷神社。2年ぶりに来られた。
— 柴山 由香 7/24ダイヤモンド社より発売!松永直樹『戦略と情熱で仕事をつくる』 (@yuka_lab12) July 15, 2018
次の5年もお客様に喜んでもらえるように頑張る。
暑い中、祝詞をあげてくれた宮司さんもお元気でよかった! pic.twitter.com/LwdW38Qref
なんでわざわざ京都に?
そもそも会社設立で祈願にいくなんて、結構古風。
そう思われるかもしれません。
私たちも自分たちがそんなことをするとは思ってなかったです。
私の父も会社を経営しているのですが、正月に初詣に行くと必ず家族でご祈祷をしていました。
また、酉の市にも毎年行って、会社や家に大きすぎるサイズの熊手を買っています。
父に限らず、毎年大企業が初詣に行く姿がメディアで取り上げられるし、酉の市ではこれでもかという巨大サイズの熊手に、企業名が書いて飾ってあります。
こういった行動について、私は理解ができませんでした。お金や時間をかけて色々やらなくてもいいんじゃないか?
熊手なんて邪魔だしいらない。
そんな風に思っていました。
それが、会社を設立する段になって、いきなりすっと理解できたのです。
そうか、「神頼み」ってしたくなるんだな、と。
特に起業当初は、まさに右も左もわからない状態。当然、事業内容としてのやることは決まっていました。短期・中期の事業計画も立てていました。
でも、まずどんな一歩を踏み出したら良いのか、さっぱりわかっていませんでした。
そもそも会社を作ったということが、まだ現実化していなかったように思います。
そんな時に祈祷してもらったのは本当に良かったと思っています。
もちろん、祈祷してもらったら何かが解決する訳でもないし、お金や仕事が降ってくるわけでもない。
ただ、落ち着いて考えられるだけ。自分に向き合えるだけ。
でもそれが、神社という聖域で、わざわざ時間を決めて訪れて、隔離された状態で祈祷をきくということで、より強く向き合えるのだと思います。
要はものすごく内省する時間を持てるということ。
結局は自分。全ては自分で決め、自分で行動する。
そのために、心を落ち着かせて、進む勇気を与えてくれるのが神社なりお寺なんだと思います。
ちなみに、大きくて邪魔だと父に文句を言っていた熊手を買いに、酉の市にも行くようになりました(笑)
少しずつ熊手を大きくしていっています。
これまた、熊手を買いながら、毎年年末に今年はどうだったか、来年はもっとこうしようって考えるきっかけになるんですよね。
そういえば、昨年の酉の市では、混み合う浅草の鷲神社の中で父とその会社の人たちと遭遇するという、びっくりな出来事がありました。
酉の市で新たな熊手ゲット!
— 池田 実加(mika ikeda) (@mikaikeda6) November 1, 2018
来年もがんばるぞ。
まさかの酉の市の雑踏のなかで父親に会ってしまった。いるのは知ってたけど、すごい偶然。 pic.twitter.com/wnVWsphcHj
今年で70になる父。自分が会社をやるようになって尊敬する経営者の先輩になりました。
それまでは、怒りっぽくて面倒な父親という見方でしたが…神様への意識の変化と共に、父親への意識も変わりました。
自分の立場によってこんなにも世界の見方が変わるとは、面白いものです。
次の8月1日で会社は6年目を迎えます。
丸々5年経過したということで、なんだか感慨深いです。
多くの会社が3年目を迎えられずに消えていく中、ひょろひょろと低空飛行ではありましたが、5年生き抜くことができました。
今では一緒に仕事をする仲間も増え、これからの5年がもっともっと楽しみになっています。
事業の方向性も多岐にわたるようになり、色々な新しいことに取り組むことができています。
メンバーみんなでバタバタしている日々ですが、こんな時だから、またあの内省タイムが大事だと思います。
汗の滴る中での祈祷。今年もまた暑い夏の訪れとともに考えました。
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【今日の一枚】
一昨年くらいに鎌倉で撮影しました。
長谷寺にある「良縁地蔵」。境内のあちこちに佇む優しい微笑みのお地蔵さん。見つけると幸せになるとか、待ち受けにするとご利益があるとか言われているますが、みているだけで幸せな気分になれます。
神頼みにかけて、お祈りのポーズのこの写真を選んでみました。
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LA BOUSSOLE
代表 池田 実加
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