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2025年近づく。

 世界中の進歩的な勢力それは政党や社会運動、そして労働組合を国境を超えて連携させるためにバーニー・サンダースの事務所スタッフが設立したプログレッシブ・インターナショナル。略称PIはバーニーの外交政策顧問チームだった政治経済学者のデビッド・アドラーが総合コーディネーターです。ナオミ・クラインなどジャーナリスト出身者も多いですがPIのメンバーでは学者の数は抜きん出ています。PIのメンバーに日本人の名前も遂に登場しました。斎藤幸平東京大学准教授は哲学者でありながらマルクス主義研究者。著書である『人新世の「資本論」』は世界でもヒットした大作です。が、まさかPIの評議員になるとは思わなかったです。PIらしいといえばそうですが最近ではイギリス労働党左派の大物ジェレミー・コービンすらあまり登場しません。当然バーニーも。政治活動よりも市民活動を強化するのでしょうか?PIの労働観は労組の労働者とかなりズレがあり、どこを目指していきたいのか極東の運輸労働者にとってはどんどん難解な方に行っているような。

急進左派の政権

 ギリシャ急進左派連合の理論的指導者ヤニス・バルファキスは政治経済学者でした。「反緊縮」として極右とも連携した急進左派連合ですが、結果としてバルファキスは夢半ばで辞任。急進左派連合も中道左派政党を食い破ることに成功しましたが野党転落後返り咲いてはいません。バルファキスの著書である「父が娘に語る経済の話」は大大大ベストセラーになっており、急進左派ならこれは読んでおけという聖書になっていますが、バルファキスは結局公債を増やすことで経済、その使い道はグリーンニューディールあくまで環境問題解決で雇用や社会の問題を経済的に救うという趣旨の事を言っています。実際に2016年には2025年にはそう言った問題を解決する政党「DiEM25」を立ち上げています。これはPIの主力政党になっていますが現実は非常。各国の下院にれいわ新撰組レベルの議員数はいても上院はほぼゼロで欧州議会では0です。選挙というものはそれなりの権威もいるんですよ。世襲は廃止すべきですが、どこの馬の骨か分からない直ぐに態度を変える人を応援しようと思う人はいません。政策の是非はともかく学者では人脈も学者なんで選挙に出たい人はいません。そういうと学者は楽なもんです。別に学者を減らそうなんか思ってもいませんよ。ただ実際体をはるのは別の人間ですから。これは右派よりの学者にも言えますね。ピノチェトは悪く言われてもそれを支えたシカゴボーイズは無罪放免ですから。

味方も減るPI

様々な事象で急激に進歩派も離脱するPIです。特にロシアのウクライナ侵攻に対するプーチン批判は弱いどころかどこかプーチンを擁護しているよう。日本の社会民主党が行き着いた先がプーチン擁護なら進歩的な政党と名乗るのもおこがましいです。日本の社会民主党は曲がりなりにも社会主義インターナショナルの加盟政党で曲がりなりにも国際感覚を持っていると思いたいですが、「これは西側が言っているだけで非同盟諸国はウクライナはネオナチ政権だと思っている」と言っちゃう人が地方では大幹部ならPIも日本の社会民主党も沈んでいくでしょうね。もう土井時代の社民党員ですら超少数派です。運動歴が短い社会主義者ねぇ。悲しくもありますね。

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