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どんな時に子どもを叱るか?


はじめに

あなたは子どもと接するなかで、叱ることがありますか?

もちろんあると思います。


では、どんな時に叱りますか?

おそらく、個人やご家庭の価値観で、その線引きは大きく異なるかと思います。



ラボアンドタウンでは、いろいろな価値観を持つご家庭のお子様を預かる以上、どこを線引きにするかは、さらに難しい問題です。

その中で、ラボで考えた叱るの線引きについて、今回お話ししようと思います。

叱るポイントは最小限に

まず、ラボでは、各家庭と個人で異なる価値観がある以上、ラボで叱るポイントは、ほとんどの人にとって、絶対に超えてはいけないラインに線引きしたほうが良いと考えています。

その前提に立って、ラボで叱るポイントは、大きく2つとしています。

  • 安全にかかわること

  • 刑法犯につながること

安全に関わること

例えば、以下のようなケースです。

  • ハサミを持ってふざける

  • 電車に乗り降りで勝手な行動をする

  • 道の端を歩かない

  • ホワイトボードを勝手に触る
    (倒れると危険)

自分や周りの身の危険につながる行為は、強く叱ることを認める方針としています。

刑法犯につながること

刑法犯は6つに分類されていますが、その中でも上位3つが子どもと密接に関係します。例えば、以下のようなケースです。

  • 相手を物理的に叩く(傷害罪)

  • コロスなど傷付ける言葉(脅迫罪)

  • 他人のものを盗む(窃盗罪)

※その他は、知能犯やわいせつ犯、業務執行妨害や不法侵入などが該当します。

例えば、学校のいじめの問題がありますが、大人になって同様のことをしたら刑法犯になるわけです。そうであれば、大人か子どもかに関わらず、ダメなものはダメであるとしっかり伝えていく必要がある。と考えています。

それ以外は、叱らず諭すが原則

子どもと関わる上で、上記以外で叱る必要性はほとんどありません。対話を通じて「諭す」ことが大切です。

叱ると諭すは一緒?違う? 

叱ると諭すは、どちらのアプローチも相手に何らかの教訓を与え、改善を促すという共通の意図を持っています。ですが、「叱る」は感情的で一方的であり、「諭す」は建設的で対話的アプローチを取る点が異なります。

大人も人間ですから、状況によっては感情的になり叱る場面もあります。ですが、子どもが冷静に受け止め自分で考えられる様に、できる限り諭す様に心がけていきたいものです。

諭す上での工夫のポイント

諭す上での対話のプロセスは、以下のような流れになります。

  1. まず、子どもに事実を確認する

    もし、実際に起きていることを見ていない場合や、時間が経過し過ぎているときは、そもそもその時点で終了。
    一番やってはいけないのは、事実を誤認して悪いことをしたレッテルを貼ることです。

  2. 子どもの気持ちを受け止める

    そもそも悪いと感じていない事や、別の言い分がある事や、十分反省しているなど、まずは良し悪しの前に、その子の気持ちを確認します。

    例えば、言い分があるケース(例:本人の問題行動より前に、相手から嫌なことをされたと感じていた)は、事実確認と気持ちの受け止めがないと、大人の話を聞く姿勢にはなりません。

  3. 子どもの行動の基になる考えをきく

    気持ちがある程度落ち着いた中で、本人が行動した背景にどんな考えがあったかを確認します。意外に聞くとなるほどと思うことも多くあります。

    例えば、ものを隠されたと訴えられた加害者側に事情聴取すると、誰か別の人のものと思って別の人の棚に入れた。などが生じます。この場合、一方的に大人が断罪した場合、子どもが傷つくことになります。

  4. 自分ならどう考え行動するか伝える

    ここまで確認した上で、ようやく、大人の考えるどう考え行動するかの話ができます。
    場やコミュニティのルールがどうなっているか確認した上で、そのルールに沿うならばどういう行動がよかったかを話します。
    ルールが生まれている背景まで伝えられると尚良いです。

  5. これからどうしていくか確認する

    ここまで対話を深めておけば、子どもはしっかり考えてくれることが多いです。
    子供の意見を聞くと、なるほどということもあり、結果、大人が思っていた結論ではないものの、良い結論に至ることも少なくありません。

    最後結論が出た際は、本人の言葉で表現してもらうことが大切です。
    それは、本当に理解しているかの確認ができることと、自分の言葉で話してもらったほうが約束として守ってくれるためです。

  6. 次以降できるよう勇気づける

    最後は、理解してくれたことへの感謝や、約束してくれたことへの喜び、できるようになると信じていることを伝えます。
    子どもが、できる自分をポジティブにイメージできるように話を終えます。

さいごに

大人として当たり前!という感覚があったり、話す時間が十分にとれなかったりする場合、一方的にコミュニケーションをとってしまいがちです。そうならないように、日々心がけていきたいものですね。

そのために一番大切なのは、保護者が時間的にも心理的にも、余裕が持てること。ラボとしては、保護者の皆さんに余裕が生まれるような関わりを作っていければと思っています。

追伸
こちらスタッフが見ていた本ですが、内容が似ていると言われて読んだところ、確かにその通りでした。良書ですのでよかったら手に取ってみてください。

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