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まずはプレゼンの設計図となるストーリーボードを作ろう

プレゼンスライドにとりかかる前に、話の内容や話す順番などプレゼンの構成を示したストーリーボードを作成します。これから作ろうとするプレゼンの内容を自ら分析し、過不足ないコンテンツと論理的でスジが通ったストーリーを用意します。それを設計図にして、プレゼンスライドを作っていきます。

プレゼンスライドの作成にとりかかる前の準備段階として、まずは、何を目的として、どんな内容をプレゼンしたいのか、それらをどういう順序で話をするのか、などの構成をしっかりと分析する工程が欠かせません。その分析に従ってストーリーを構築していきます。つまり、ストーリーボードを作成していきます。このストーリーボードが、これから作成するプレゼンスライドの設計図となるわけですが、ストーリーボードの段階で構成を綿密に検討しておくことで、プレゼンスライドに必要なコンテンツを過不足なく盛り込むことができます。

図1 まずはストーリーボードを作ることが大事

プレゼンスライドにおいて、その見た目のデザインも大事ですが、その中で示されている内容の方がもっと大事です。どんなにかっこよく、センス抜群のデザインで着飾っても、伝えたい中身がスカスカでは話になりませんし、話の論理が破綻していては意味のあるプレゼンにはなりません。論理的でしっかり練り上げられたストーリー、必要十分なコンテンツがあることが、いいプレゼンスライドの前提条件です。

プレゼンスライドを作ろうとするとき、いきなりPowerPointを立ち上げていないでしょうか?このプレゼンスライドの中で何を伝えたいのかがはっきり決まっていないうちに、PowerPointで作業を始めても、何をどう作っていけばいいのやら、途方に暮れるだけです。PowerPointやGoogleスライドなどのプレゼンアプリでの作業を始める前の、入念な準備が大切です。

そもそも、自分自身が何を伝えたいのかわからないまま、プレゼンスライドを作成したり、デザインしたりしようとしても、魅力的なプレゼン、わかりやすいプレゼンにはなりません。このプレゼンで言いたいことは何か?、どの点がもっとも重要か?、原因が何で結果が何なのか?、起承転結は?など、ストーリーや構成をしっかりと練り上げてから、スライドへ落とし込んでいきます。

そこで、大事になるのがストーリーボードです。図2に、ストーリーボードのイメージを示します。あくまでイメージですので、ここでは詳細を大幅に省略していますが、本当はもっと、各ページに載せるべき項目を細かく列挙していきます。話す順番やそこに含めるべきコンテンツの整理を、このようなフローチャートの形にまとめていきます。

図2 ストーリーボードのイメージ

言うべきことを見落とすリスクを回避し、同じことを何度も繰り返して言ってしまうムダを無くすためにも、ストーリーボートは非常に有効です。必要十分なコンテンツと、論理的でスジの通ったストーリーを構築できれば、あとはそのストーリーどおりにプレゼンスライドを作成していくだけです。もちろん、プレゼンスライドを作成しながら、ストーリーボードを見直す場合もあるでしょう。プレゼンスライドとストーリーボードを行き来することで、構成を磨き上げることができます。

ストーリーボードの作成を行うプラットフォームは何でも構いません。紙に手書きでも構いませんし、PowerPointの1ページを使っても構いません。オフィスにあるホワイトボードを使う方法もあります。チームで作業する場合は、オンラインのホワイトボードアプリを使うのも効率的です。何を使っても構いませんが、リアルな物理空間であってもデジタル空間であっても、十分広いスペースを確保できる、アイデアを書き留めやすい、順序や位置を簡単に変えられる、あとで見返すことができる、といった要件を満たしていると便利です。

ちなみに筆者は最近、プレゼンのストーリーボードを作るとき、オンラインホワイトボートツールMiroを使っています。Miroはまさにオフィスにあるホワイトボード的な使い方が可能で、その上、デジタル空間なのでスペースも十分に広く、複数の人たちとの共同作業にも最適です。Miroの中でボードごとコピーをとっておけば、バックアップをとることもできますし、記録として残すこともできます。PDF、画像、動画など様々な形式のファイルをアップロードして貼り付けることができるため、アイデア出しやブレインストーミングをするオンラインツールとして非常に強力です。最近、筆者がプレゼンスライドを作ろうとするとき、PowerPointやGoogleスライドを起動させる前に、とりあえずMiroを起動して「新しいボード」を作成するのが習慣になっています。

図3 オンラインホワイトボートツールMiroを利用


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