文字間隔を変えてテキスト長さを微調整するテクニックは覚えておいて損はない
プレゼンスライドでテキストを書くとき、テキストの長さ(テキストボックスの幅)の調整で困ることがよくあります。1行に収めたいのに、1文字だけオーバーして2行になってしまう、すべてのテキストボックスの幅を同じになるように揃えたいのに、このボックスだけテキストが長くてどうしてもちょっとだけはみだしてしまう、という場面によく遭遇すると思います。こんなとき、みなさんはどう対処していますか?
文字サイズを小さくすると、一応、ねらった幅にテキストを収めることができます。しかし、文字サイズは他のテキストとの兼ね合いもありますし、テキストの長さの微調整のためだけに文字サイズごと変えるというのは望ましくありません。また、文章の言い回しを変えて、テキストの長さを短くする手もありますが、とくにプレゼンスライドで使うような短文の場合、文章表現の工夫で対応すると言っても限界があります。他によく見かける対処法が、カタカナの部分を半角文字に変えてテキストの長さを短くするという方法です。しかし、これはまったくおすすめできません。半角文字はフォントとして美しくなく、明らかに半角文字とわかってしまって、その場しのぎ感があふれ出てきてしまいます。
テキストの長さを微妙に短くする最終手段としておすすめなのが、文字間隔を変えるという方法です。文字間隔を0.5ポイント狭めたり、1ポイント狭めたりすると、テキスト全体の長さが短くなります。これをやりすぎると文字同士が重なってしまって違和感が出てきてしまうので限度はあります。しかし、ぱっと見てそれとわからない程度に、少しだけ間隔を狭めるだけでも、文字数が多ければ効果は非常に大きくなります。ちょっと文字間隔を狭めるだけで、1〜2文字分だけなら簡単にテキストの長さを短くできます。
例えば、図2を見てください。文字間隔を少しだけ狭めることで、異なる文字数のテキストであっても、簡単に一定の幅に揃えることができることがわかります。文字間隔を多少狭めても、見た目への影響はほとんどなく、違和感を感じることもありません。このテクニックは、テキストを収まりよく配置したいときにとても便利に使えます。
文字間隔を調整することによってテキストを短くするだけではなく、反対に、長くすることもできます。例えば、キリのいいところでテキストを改行したくて改行位置を少しだけ後ろにずらしたい場合など、テキストの長さを少しだけ長くしたい場合もあります。そのような場合は、文字間隔を少しだけ拡げることで調整することができます。ですが、実際問題としては、文字幅や文字間隔を変えるよりも、1~2文字ほど文字を増やしてテキストを長くした方が手っ取り早い場合が多いです。というのも、日本語の文章では意味を変えずに1文字2文字増やすことはとても簡単だからです。実践の場で文字間隔を拡げるのは、数文字のキーワードのテキスト幅を微妙に拡げたい場合ぐらいではないでしょうか。
しかし、残念ながら、どのアプリでも文字間隔を調整できるわけではありません。例えば、PowerPointやKeynoteではそれが可能ですが、Goolgeスライドには、現時点(2024年5月)でその機能は実装されていません。Googleスライドは日々進化していて、ついこの前まで出来なかったことが今は出来る、ということがよくあるので、今後のアップデートに期待したいところです。
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