プレゼンで使う重要な写真はできるだけ自分で撮るようにしたい
イメージ写真は別として、プレゼンの内容に関わる重要な写真は、できれば自分で撮れるようになりたいところです。スライド内においてその写真がどう使われるかを考慮しながら、それにふさわしい写真を用意することができるようになれば、スライドとしてもより洗練されたものになっていきます。もちろん、プロの写真家が撮影してくれるならそれに越したことはありませんが、そこまでやるのはなかなかハードルが高く、現実的ではありません。コストの問題もあって、日々のプレゼンスライドの作成作業のたびにそんなことはできません。やはり、必要に応じて適切な写真を自分で撮れると非常に好都合です。
自社の製品や、参加したイベントの様子、訪問した場所など、日頃から自分の業務において写真を撮る機会は多いと思いますが、それらは必ずしもプレゼンスライド用に撮影したわけではありません。そのため、プレゼンスライドを作ろうとしてそれらの写真を使いたいとなっても、それらの写真がちょうどいい構図になっているとは限りません。
適当に撮った製品写真を使った例を図2に示しました。残念ながら、説明文などのテキストの収まりがよくないレイアウトになってしまっています。適当に撮った写真しか手元になくて、もっとこんなアングルの方がよかった、背景に余計なものが写り込んでいる、もっとアップで、あるいはもっと引きで撮っておけばよかった、と後悔した経験がある人も多いのではないでしょうか。
プレゼンスライドに写真を使う場合、そのプレゼンスライドに合わせてちゃんと写真を撮影して、それを使うべきです。たまたま手元にあった写真に合わせてプレゼンスライドをデザインすることも、もちろんできますが、本来は、そのページで何を言いたいことは何か、どういうレイアウトにするか、どんな写真が必要か、どんな構図の写真が効果的か、といったことを十分に考慮して、それに合わせた写真を用意するべきです。すでにそれに近い写真があったとしても、プレゼンスライド用に撮影をやり直すぐらいでちょうどいいと思います。
プレゼンスライドに写真を載せる場合、スライド1ページにその写真を貼り付けて単独で見せるだけ、という使い方をすることはめったにありません。大抵の場合は、その写真に文字を重ねたり、説明文を添えたりします。ということは、その写真の使われ方を想像して写真を撮る必要があるということです。例えば、テキストを配置するための無地の余白を確保した構図にする(図3)、黒文字が映えるように白系統の背景色で写真を撮る、文字を重ねてもその文字が認識されすいようにわざとピンボケの写真にする、といった工夫をしなければなりません。自分で写真を撮るなら、その構図やアングル、背景色などについては、ある程度の自由度があるので、そういった工夫を凝らすことも十分可能になります。
以前に比べると、誰でもスマホで十分にきれいな写真を撮ることができるようになりました。動画だって簡単に撮れます。プレゼン用に写真を自分で撮るという行為もそれほど特別なことではありません。プレゼンスライドとしての最終的な使われ方を想像しながら、どんどん自分で自分のプレゼン用の写真を撮っていきましょう。
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