大五郎物語〜態度〜



雨降って地固まる…

そんなことわざ大五郎には通用しなかった。


少しでも仲良くなろうと

ディーラーの仕事後、アルバイトに来る彼にお弁当を作ってた。

どうせなら好きな食べものを入れてあげようと

『何か食べたいものありますか?』

と、質問したら

「食に興味がないので、何でもいいです。」

と、大五郎。

会話終了!!


この人、私のこと嫌いか??

そう感じることが多々あった。

それなのに機嫌のいい日は、会話が止まらくなり彼の仕事を邪魔しちゃう。

どう扱っていいのかわからない…。


この時期、私達は本当にチグハグで噛み合わなかった。

普通に仕事してても事件が起きたり、彼の不機嫌が全開だったり、素っ気ない日に優しい日…毎日コロコロ変わる。


もし私の思考が現実を作り出してるなら…

私はこの頃、彼を取り巻く全てに嫉妬し恋愛の駆け引きをしようとしてた。

そのエゴがこの現実だったのだろう。


ただ彼は仕事が出来るうえに、とても熱心で仕事面では助かった。

が、大五郎はとても意地悪だった。

北海道は10月中旬くらいから

タイヤ交換等で自動車業界は繁忙期に入る。

うちの工場も暫し忙しい時期。

それでも大五郎の態度は相変わらずで、うまく意思の疎通が取れない。

大五郎の返答はいつも斜め45度で、私をイラッとさせる。


『この後、お客さん来るのでお願いしてもいいですか??』

と、言うと

『しょうがないですよね。』と、大五郎。


はぁ?

そこは…

わかりました!

とか

大丈夫ですよ!

とか

もちろんいいですよ!!



とかじゃないの??

その「しょうがない」ってなに??💢

彼の一言一言にイライラが募る…。


今、考えると…

このイライラも、彼を好きだからだな。

どうでもいいならイライラもしなかっただろう。

またか…で、放っとけるはず。

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