浜松国際管楽器アカデミー&フェスティヴァル ワールドドリーム・ウインドオーケストラ in フェスタサマーミューザ2024.8.3
今年は吹奏楽のコンサートばかり行ってる。特に吹奏楽コンサートをチェックしてるわけでもないし、なんならオーケストラのコンサートも別にチェックしてないけれど、これはという吹奏楽コンサートのお知らせが今年はやけに目に飛び込んでくる。
いやしかし、今回も衝撃的に素晴らしい演奏でした。感動した。
浜松国際管楽器アカデミー&フェスティヴァル、そのようなイベントが毎年浜松で行われていることすら知らなかった。そのフェスティヴァルバンド、ワールドドリーム・ウインドオーケストラが今年はフェスタサマーミューザにも登場で、激凄メンバーなので絶対行くべきとの情報をTwitter(現X)で得て、思わずチケット取ってしまいました。
曲目もよく確認せずに取ったので、当日にプログラムを見て曲目を知りました(^ ^;)
於:ミューザ川崎シンフォニーホール
三善晃/吹奏楽のための「クロス・バイ マーチ」
フランク・ティケリ/ブルー・シェイズ
上田素生/あまやどり
真島俊夫/三つのジャポニズム
山本菜摘/UTAGE〜宴〜
酒井格/たなばた
リヒャルト・ワーグナー(カイリエ編)/エルザの大聖堂への行列
ジョン・マッキー/レッドライン・タンゴ
ベルト・アッペルモント/ブリュッセル・レクイエム
Ec.
J.P.スーザ/星条旗よ永遠なれ
指揮:原田慶太楼
演奏家のお名前とかほとんど覚えない私でも、知ってるお名前がけっこういらっしゃる。みんな凄メンなんだろうと思ったが、演奏を聴いてみたらマジ凄メンだった。
6月に行った東京佼成WOのコンサートも吹奏楽の響きの美しさとはこういうものだと思い知らされ圧倒されましたが、やはりそこは中野ZEROだったわけで、、今回のミューザでの響きは自分の吹奏楽観をまたもや改めさせられるものでした。
ミューザで吹奏楽コンサートを聴くのは初めてかもしれない。ブレンドされた管楽器の響きの心地よさに、耳から鱗が崩落。
ティケリの「ブルー・シェイズ」はJazzyな作品。トッププレイヤーたちによるシャレオツなソロに惚れ惚れ。クラリネットのマイケル・コリンズの神ソロに震えた (( °Д° )) バスクラのソロもJazzしててカッコ良かった。
続くどの曲もソロやセクションアンサンブルがことごとくシャレオツでカッコ良く、全部が名曲に聞こえる。
いやもちろん曲が良いのだけど、演奏次第でいくらでも名曲に聞かせることは可能なんだと痛感。
酒井格の「たなばた」に関してはもうこれ以上の演奏にはめぐり会えないだろうなと思った。
真島俊夫先生も、「三つのジャポニズム」を遺してくれて本当にありがとうございます。
マイケル・コリンズはどの曲でも超絶素晴らしいソロだったのだけど、須川さんも相変わらずというか、さらに凄みを増しているように感じた。全ての曲で存在感ハンパなかったけど、「レッドライン・タンゴ」のソプラノサックスソロは今まで聴いた中では他の追随を許さない圧倒的なシブさとエロさ。しびれた。え、まだ63歳なのか。自分が中高生の頃からトップに君臨してたからもっと上かと思ってた(^ ^;)失礼。。
モラゲスの音を聴ける機会を得られたのも嬉しかったな。和の笛ソロを吹いてもシャレっ気があって独自のカラーがあるのが素敵。
「今回ステージで使用されている楽器は全てYAMAHAです」とプログラムにも書かれていたが、天国かと思うようなワーグナー演奏のあとに原田さんが「これ全部YAMAHA」をMCマイクで述べたので、たぶんみんなYAMAHAの楽器欲しくなったと思う(笑)
この日ステージで吹いてた世界のトッププレイヤーたちも普段はYAMAHA以外の楽器を愛用しているであろう、だとすれば “ 弘法、筆を選ばず ” にもほどがあるパフォーマンス。ってゆーかYAMAHAの楽器も十分良いと思いますよ。同じオケでファゴット吹いてる方もYAMAHA使ってるけど良い音してるもの。それでも200万はするかな?でも近頃の海外メーカーファゴットはもっと高いからね…。
まぁどの楽器もソロ・テュッティ全てが良い音、良い響きでしたよ。YAMAHA讃。
ちなみに、プログラムのワーグナー「エルザの大聖堂〜」のところで1966年吹奏楽コンクールでの豊島十中の伝説の名演について書かれているくだりがあり、吹奏楽の世界ってちょっとどうかしてるなと思ったw でもそういうの嫌いじゃない。むしろ好き。
原田さんのMCでラスト2曲は難しい曲ベスト2だと紹介された。
二番目に難しいのが「レッドライン・タンゴ」で、一番難しいのが「ブリュッセル・レクイエム」。「レッドライン・タンゴ」もかなり難しいと思うが、「ブリュッセル・レクイエム」は相当にクレイジーな曲だった。2016年にベルギーのブリュッセルで起きたテロ事件に寄せて書かれた曲だそうで、激しく変拍子だし、速いし、音多いし。ここで超絶ウメェ!と思ったのはハイトーンのトロンボーンソロ。お名前を見るにラーシュ・カーリンでしょうか。メタくそ音キレイで上手かった。
一曲一曲心打たれる瞬間がたくさんあったし、他にも讃えたいプレイヤーが何人もいらっしゃるけど書ききれません。
みんなが互いの音に刺激を受けてとても楽しく吹いているのが伝わってきて(演奏中も笑顔で顔を見合わせたり)、自分ももっと楽しく吹けるように、もっとがんばろうと思いました。
楽器が吹けて、みんなで一緒に音楽できるって、幸せなことだな (^ ^)
今回のワールドドリーム・ウインドのフェスタ参戦もまたミューザ開館20周年を記念してでしょうか。嗚呼ありがたや、行って良かった♪ 吹奏楽らぶ♡
「ブリュッセル・レクイエム」はYouTubeにも完璧に演奏できてる動画が見当たらなかったのだけど、これが一番必死さが伝わってくるので貼っておきます。